第3回:女性ライター、リアルな女性誌談義に花咲かす!!
第1話:噂のファッション誌創刊号をチェック!
3月25日 17:46

1)『AneCan』ってどう?

magabon:3回目のM.R.Aのテーマは、ズバリ「女性誌」です。
今回は、実際に女性誌を作る現場で働く、ライターさんやエディターさんに「女性誌の現在」について、ビシバシ忌憚のない意見を言ってもらおうと思ったわけです。作り手じゃないと分からないこととか、作り手の気持ちとか。是非お聞きしたいですね。
職業柄、雑誌は特に読んでいらっしゃると思いますが、最近気になっている、または注目の雑誌はありますか?



横溝:そうですね。やはり『AneCan』じゃないですか? お姉さん系『CanCam』

西條:うんうん、そうですね。

横溝:絶対売れそうだなって思いました。

magabon:売れそう、というポイントは何かあるんですか?

横溝:具体的にAとBとCを合わせて着ればこうなりますよ、という提案をする雑誌。今は、こういうのがリアルって言うのかな?

千木良:CanCamを卒業しきれなかった層ってたくさんいたんでしょうね。『AneCan』を創刊のニーズになったと。

西條:レイアウトを見てると勢いを感じますね。

横溝:もちろんポジショニングは全く違いますが、キャリア志向が強めの『Oggi』みたいにキレイにまとまりすぎていなくて…。たっぷり読める感じはありますね。

magabon:『CanCam』などに代表される、いわゆる赤文字系と呼ばれる雑誌は、みなさんが普段お仕事されている雑誌とは違うジャンルになるんでしょうか?全くの別物、という感じで見るんですか?

西條:うーん。はっきり言ってしまえば、別物かも。

横溝:そう。別物なんだけど、でも実は扱っているブランドは同じものもあるんだよね。

西條:確かに!服だけじゃなく、コスメも。

横溝:扱っているものが全く違うかって言われると、かぶっている部分もある。でも、核となるハイブランドは同じでも、物のセレクトや表現の仕方が違ったり。

西條:圧倒的にモデル色で押し出していくのも、赤文字系らしさですよね。

magabon:確かに、みなさんがお仕事されている雑誌と比べてみても、扱っているブランドは同じですよね。それは『AneCan』に限ったことだけではなく、『GINZA』も、『CLASSY.』もそうですよね。

2)『Numero TOKYO』と80年代の薫り

magabon:他に気になる新創刊ものは?

横溝:『Numero』でしょう。やっぱり。

西條:私も。フランス版の『Numero』が大好きなんですよ。すごくかわいくって。だから日本版が出ると聞いて、期待していました。

magabon:フランス版は、写真のみで、ファッションを伝えるというのがすごく上手ですよね。日本版を見て、実際どうでしたか?

西條:日本版もやっぱり、ビジュアルで魅せる感じですよね。コスメのページも、すごくグラフィカルですし。

横溝:うん。フランス版は、コスメのページも本当にかわいいんだよね。モデルのメイクももちろん、物撮りもすごくかわいいの。だから私も、日本版は期待してました。

magabon:日本版はトーンとか見せ方とか、多少日本人に見せるためのアレンジをしているような感じがしますね。がんばります! っていう気持ちも見えますしね。

千木良:安いし(500円)。創刊だもんね。

西條:フランス版のほわほわ感やガーリーな部分が出てくるのかな、と思っていたんですけれど、どちらかというと日本版はカッコイイ系なのかもしれませんね。

横溝:確かに、フランス版と日本版は別物と考えた方がいいかもしれないですね。

西條:日本版『Numero』を新しく見る人には、久しぶりにカッコイイ雑誌が出てきたわ、という感じじゃないですかね。

横溝:モード系が好きな人にはいいのかも。私は「カッコイイ」に、80年代っぽさを感じました。

magabon:80年代って、今キテますしね。創刊に寄せた文章もスゴイですよね。「毒である」って。そう考えるとこの文章も80年代っぽい。

西條:表紙をオリジナルで撮った、っていうのがすごいですよね。

横溝:がんばってる雑誌が増えるのは、いいよね。

西條:そうですね。コレだ!、っていうカラーを打ち出している雑誌には潔さを感じます。