遥か西でグーテンベルグ先生が印刷をはじめてより六百有余年。
爾来出版文化は世の人々に希望を与え知恵を授けゴシップを振りまいてきたわけ。

勉強するには本を読め、出世するには本を読め。よい家庭を築くにも本を読むべきだし、夫婦生活にも本は役立つし葬式出すにもとりあへず心得学ぶにゃ本を読めと、ほれ気づけばわれらのアタマは本でできてるといって過言ではない。

殊に大量印刷と配布が可能になった近代において実現した「雑誌」というガイネンは、人民にとっては日常茶飯事フルタイム24時間、迷える子羊の生きる指針となってこられたわけじゃないですか。ときにうっふんポーズの金髪姉ちゃんに燃え、芸能人のグラビアに萌え、でっかいアメ車に憧れロッキード事件の真相を探る記事に読みふけり、ベトナム戦争のルポルタージュに涙する。

ランボーな物言いをお許しいただければですね、
雑誌こそ人生なわけですよ。人生。

だがしかし聞いてください娘さん。

世はいまや猫も杓子もデジタルデジタルデジタルデジタル。
「紙」なんかウゼーよ「本」なんざ重くてヤダ。
ケータイやwebですぐ見ることが出来てコピペもカンタンなデータで十分じゃね?
だいたい長い文章パケ代かかるし読む気しないしサヨナラって感じ? って時代です。
雑誌なんか洋服買うときにちょいと見るだけだしーとかなんだとか、まったくカマビスかしいったらありゃしない。
結局、最近の若いもんったら本も読まねーでケータイばっかカチカチしてやがって、本はおろか雑誌も買おうとしないんじゃねーか? まったくイカンことこの上ないですたい。

そんな風潮にはぜひ鉄槌を食らわし、世の正道を示さんといけないってことで、雑誌の正しい姿とチカラとたどってきた道を再検証した上、われ等の行く手に聳え立つ「未来の雑誌」の姿を研究していこうじゃないか、そーおもったわけです。
ではよろしく。

2007年4月30日
研究所所長 満賀凡人

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