2)『Numero TOKYO』と80年代の薫り
magabon:他に気になる新創刊ものは?
横溝:『Numero』でしょう。やっぱり。
西條:私も。フランス版の『Numero』が大好きなんですよ。すごくかわいくって。だから日本版が出ると聞いて、期待していました。
magabon:フランス版は、写真のみで、ファッションを伝えるというのがすごく上手ですよね。日本版を見て、実際どうでしたか?
西條:日本版もやっぱり、ビジュアルで魅せる感じですよね。コスメのページも、すごくグラフィカルですし。
横溝:うん。フランス版は、コスメのページも本当にかわいいんだよね。モデルのメイクももちろん、物撮りもすごくかわいいの。だから私も、日本版は期待してました。
magabon:日本版はトーンとか見せ方とか、多少日本人に見せるためのアレンジをしているような感じがしますね。がんばります! っていう気持ちも見えますしね。
千木良:安いし(500円)。創刊だもんね。
西條:フランス版のほわほわ感やガーリーな部分が出てくるのかな、と思っていたんですけれど、どちらかというと日本版はカッコイイ系なのかもしれませんね。
横溝:確かに、フランス版と日本版は別物と考えた方がいいかもしれないですね。
西條:日本版『Numero』を新しく見る人には、久しぶりにカッコイイ雑誌が出てきたわ、という感じじゃないですかね。
横溝:モード系が好きな人にはいいのかも。私は「カッコイイ」に、80年代っぽさを感じました。
magabon:80年代って、今キテますしね。創刊に寄せた文章もスゴイですよね。「毒である」って。そう考えるとこの文章も80年代っぽい。
西條:表紙をオリジナルで撮った、っていうのがすごいですよね。
横溝:がんばってる雑誌が増えるのは、いいよね。
西條:そうですね。コレだ!、っていうカラーを打ち出している雑誌には潔さを感じます。