2)雑誌はずるい!
magabon:箭内さん、女性誌は逆に見ます?
箭内:あんまり見ないですね
箭内:女性誌は美容室でも、まず渡されないからね。そのセレクションもアシスタントの子によって違って、旅ものを持ってくる人もいれば、ファッションものを持ってくる人もいますからね。それ楽しいですよね。あそこでただお客さんを見極めて、何の3冊を持っていくかっていうのが楽しいんでしょうね。
幅:あえてチャレンジングな雑誌持ってくる人とかいますからね。
箭内:あと、僕最近女性誌にコメントを求められることがやたら増えましたね(笑)。
magabon:コメントとかインタビューとか多いですよね。比較的面白いのを受けてくれるっていうイメージなんですが。
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箭内:面白かったら受けますけど、時間があったら受けるっていうのもありますね。いつも思うのが、やっぱり雑誌って特だなと思いますね。これが広告だったら、多くのタレントやモデルやらに出てもらおうと思ったら莫大なお金がかかるじゃないですか。かと思うと、雑誌に文章書く時に半日から一日かけて書いたりするんですけれど、それで1万円。もっとくれっていうことじゃないですよ。でもタグボートの人がそんな文章を書いたら、比べものにならないお金が一気に入るわけですよ。だけど、雑誌って嬉しいじゃないですか、なんか。広告よりも雑誌に文章が載るほうがなんか嬉しいんですよ。で、それを編集の人は知っていて、悪用しているというかね。
magabon:(笑)
箭内:あれは雑誌の魔力っていうか。なんかありますよ、そういうの。
幅:僕もたまに作る立場になることがあるから、分かるんですけど、雑誌って要は会いたい人に会いにいくためのツールみたいで、気軽に使えてしまう部分がありますよね。やっぱり広告だと大きな話になるけれど、雑誌は出会い道具に近いかもしれない。
箭内:自由だしね。メディアがあるって、強みですよね。フジロックで、『風とロック』の取材って言っただけで苗場プリンスが取れたんですよ。
magabon:おおー。
箭内:俺もメディアやってんのかな、なんて思っちゃって。
magabon:それって普通にやって取れたんじゃないですか?
箭内:そんなことないですよ、苗場は。ま、雑誌やっている人って楽しいと思いますよ。だって、コピーや写真を自由にアレンジできるじゃないですか。「鍋だよ、全員集合」とか。総理大臣の顔も許諾なしで出したっていいんでしょ?
magabon:いいんですよ。逆にカメラマンの許諾さえ取れれば。
箭内:雑誌っていうのはやっぱりいいな。特別区ですよね。




