第2回:未知との遭遇?箭内道彦VS女子大生編集長。
第2話:箭内道彦流クリエイティブ姓名判断。
12月12日 17:11

1)『Tiara Girl』の運命を分ける!?

magabon:坊農さんはどうですか? 創刊されたばかりの『Tiara Girl』って、イメージとしては、次の世代に突入しているように見えます。

箭内:(表紙を見て)すごいですねぇ。みんなティアラしているんだ。

坊農:そうなんですよ。タイトル通りに。基本的に、『Tiara Girl』って『CanCam』『ViVi』に対抗したい、っていうわけではなく、そういった赤文字の前に一冊っていうイメージで作っているんです。女の子は年齢が上っていくにつれて、知識も増えていくんですけれど、その前の初めての段階は、全然何もファッションもメイクも分からないんですよ。なので、それを簡単に伝えてファッションやメイクを学んでから、『CanCam』『ViVi』などで出来上がっているかっこいいスタイルとかを読むための雑誌。あ、こういうことかって。高度なテクニックが判る一歩手前っていうイメージなんです。

 

magabon:いみじくも、『Tiara Girl』も通常の概念から違うところから現れていますよね。

坊農:そうですね。ターゲットがF1や、もしかしたら今F0って出てきているのかもしてないですが、それくらいの世代がターゲットなので、コンビニで売っていますし。

magabon:女子大生なのにもうF1とか知ってるんですよ。

幅:ねぇ。すごいですねぇ。

坊農:モデル重視よりも、読者モデルを使う。要は目線がターゲットと同じくらいの子が出ている。大それたものよりは、身近と感じさせるようにしてるんです。

幅:でも、創刊号の「ティアラガール女学院」の文章にベンジャミン・フランクリン、ロマン・ロランとかの言葉もあるんですよね。

坊農:そうなんですよ。これはちょっと遊び心で・・・。お勉強も楽しく読んでたら、勉強ができちゃったっていうのが一番良いと思うので、後ろも就活のページもあるんです。

幅:ライフカードのページがあったり。面白いなぁ。

坊農:読み終わったら、今日はトリビア持って帰れたな、くらいの感じで思ってくれると嬉しいですね。

幅:なんで雑誌だったんですか?

坊農:もともとフリーペーパーだったんですけれど。雑誌って家に残して置けるし。パッと開けるから。保存できるのが嬉しいですよね。

2)早速、診断開始!

箭内:僕ね、このタイトルが良いと思います『Tiara Girl』って。僕、クリエイティブ姓名判断っていうのをやってるんですよ。で、この姓名判断によって、クリエイティブな度数とか流行を生み出すジャンプ力が測れるんですよ。

magabon:おー。どういうことなんですか?

箭内:音なんですよ、すべては。例えば『monoマガジン』の最新号「デジタル系新製品、い~んだよ」とか同じく『dancyu』の「鍋だよ、全員集合!」とかね。これはこれで、音で聞こえてくるから、考えてるなって思うんですけど。それとは別に、活躍する人、売れているものってなんか法則あるなと20年くらい前に思ってて。それから、法則調べたんですよ。あ、ちょっと長くなるけど良いですか?

magabon:もちろんです、どうぞどうぞ。

箭内:普通、姓名判断は字画とかでやりますよね。そうじゃなくて、音なんです。人間が口に出したり聞いたりする音って、僕だったら“やない”っいう単語を最も多く聞いているわけで、そういった音が自分の脳に刺激を与えたり、安らかにしたり、もっというと性格を規定していったりするわけですよ。で、音ってふたつに分かれるんです。これは日本音響研究所の鈴木松美先生のお墨付き貰ったんですよ。そのふたつっていうのは、“アイドル音”と“クリエイティブ音”。“クリエイティブ音”は脳を刺激する音なんですよ。ノックするというか。で、アイドル音は優しい気持ちになる。グラビアに出ている人はわりと“アイドル音”で形成されているんですよ。「もえ」とか「みほ」とか。クリエイティブ音は「たからさ」行で覚えて欲しいんですよ。“アイドル音”はそれ以外の音でま行とかや行。“クリエイティブ音”はそれに加えて、濁点、音引き、「っ」、同じ音が続くんですよ。刺激音がね。あ行はジョーカーみたいな法則で、どっちにもつけるタイプですね。そう考えると、“マガボン”とかも良いですよ。“タグボート”も満点。

坊農:満点! すごい!

箭内:でもね、。TUGBOATにもっと満点な男がいて、多田琢“タダタク”なんかは、3連発な訳ですよ。それでいうと『Tiara Girl』とかもそうなんですよ。あとは『BRUTUS』とか、『CLASSY』とか。『風とロック』も僕、それを考えてつけたんですよ。『Tarzan』もでしょう。それを口にするだけで、うわーっていう気になるんですよ。商品名でも、チョコボールとかスーパードライ。全部それでできているんですよ。キットカットもだね。雑誌のタイトルもそうなんですよ。『POPEYE』とかね。

magabon:へえ、ほんとだ!

箭内:電通もそうですね。だけど、博報堂は弱いんですよ。“バクホウドウ”にすればいいんですよ。名刺を渡すたびに強い自分になれるでしょ。結構これはあってるっていわれたんですよ。数値だしてもらったから。

magabon:『Tiara Girl』、かなりいいですよね。

坊農:ありがとうございます。良いお言葉頂きました!

箭内:ちなみに、クリエイティブすぎてもダメなんですけどね。押切もえちゃんとは、「押切」がわりとクリエイティブで「もえ」がアイドルなんですよ。クリエイティブはすごく刺激的だけど、アイドルは愛されるんですよ。だから、多田琢より岡康道のほうが柔らかくて愛されやすいんです。麻生哲朗もクリエイティブですね、川口清勝は、モロクリエイティブですね。川口さんの場合、「わ」が入っているのが大事なんですよ。「わ」が入ってないと、とっつきにくい人になっちゃうから(笑)。

magabon:本当に姓名判断なんですね。

箭内:そうですよ。レオナルド・ダ・ヴィンチとか、バスコ・ダ・ガマとか外人はみんなすごい強いんですよね。宮藤官九郎さんとか樹木希林さんとかいいですね。

magabon:箭内さんご本人は?

箭内:俺ね、ダメなの。どっちつかずなんですよ。だから自分でいろいろ姑息に矯正しているんですよ。ま、じゃ、雑誌に話を戻しましょうかね、はい。

<<2-1 2-3>>

2006年11月16~12月12日
に発売されたもの



ソトコト  
1月号
11月5日
800円

食楽  
1月号
11月30日
780円

25ans  
1月号
11月28日
780円

ELLE JAPON  
1月号
11月28日
580円

Grazia  
1月号
12月1日
780円

VOGUE NIPPON  
1月号
11月28日
680円

H  
12月号
11月30日
550円

BOAO  
1月号
12月7日
650円

POPEYE  
1月号
12月9日
650円

日経 WOMAN  
1月号
12月7日
550円

CREA  
1月号
12月7日
600円

GLAMOROUS  
1月号
12月7日
680円

FIGARO japon  
12/20号
12月5日
500円

ku:nel  
1月号
11月20日
680円

Tarzan  
12/27号
12月13日
500円

Domani  
1月号
12月1日
700円

psiko  
1月号
12月1日
550円

装苑  
1月号
11月28日
560円

ミセス  
1月号
12月7日
1,200円