第2回:未知との遭遇?箭内道彦VS女子大生編集長。
第3話:今回の気になるタイトルは?
12月12日 17:52

1)冬の風物詩といえば、クリスマス派? 鍋派?

magabon:この中で気になった企画とかタイトルとかありますか? 年末なので、ウーマンオブザイヤーが『日経WOMAN』と『VOGUE NIPPON』と2誌ありますね。ほかにも、プレゼントものも多く出ています。坊農さんは、もうすぐクリスマスなんですけれど、買ってもらいたいとか買ってあげたいっていう風に雑誌を読みます?

坊農:私の場合は、男性のものだと全く情報がないので、誰かにあげるときに男性誌を見ることはあります。その年齢と金額のバランスってこんな感じかって。平均的な金額はどれくらい、とかは勉強しますね。

箭内:あ、これ。『STORY』の「デートのついでにジュエリー買って大作戦」は?

幅:STORY』でやるからいいですよね。

箭内:タイトルだけ見ると、若い人の企画かと思いますね。

幅:本気で買って欲しそう・・・。

magabon:季節的に気になる特集は他に何かありますか?

坊農:私は『dancyu』ですかね。鍋特集。カロリーを気にせず食べられるし、野菜もいっぱい食べられますし。

箭内:鍋いいっすね。ほら、これも「鍋だよ、全員集合! 」ってドリフの声が聞こえてくるじゃないですか。こういうのって強いですよね。音で聞こえてくるタイトルっていうか。

magabon:見出しはやっぱり大事ですよね。ちなみに料理が掲載されている雑誌をみて料理屋さんに行くってあります?

幅:僕は好きですよ。『dancyu』とか見てると、おいしそうだなぁ、と思いますもん。

坊農:うん、私も。似たようなようものを、ほかのお店へ食べに行くこともあります。

magabon:たしかにこれはおいしそう。

2)雑誌v.s.広告

magabon:あと、『Pen』に始まり、家電とか車とか。雑誌の定番ですけれど。年末なのでこの特集も多いんですよ。

箭内:ボーナスとか?

幅:昔に比べて家電て買わなくなっちゃったんだよな。

magabon:車特集はどうですか?

箭内:そんなに興味ないっすね。下手です、運転が。あとスピードも出したことないです。雑誌のタイアップって、広告より効いている感じがしますよね。広告より広告になるっていうか。あんまりそういうことを言うと、純広がなくなっちゃいますけど。こうやって見ると、見開きに車のただの広告があるより、雑誌の記事になって見えていたほうが、ずっといい車に見える。情報として、僕らに一回噛み砕いてくれるから。となると僕のやっている広告ってなんだろう、とか思うときがありますね。必要ないかも、という気が・・・

幅:下手なタイアップもありますよね。物を買わそうとしている感じがするときとか。そこが分からないくらいの精度があることが大切だとは思いますよね。

箭内:うんうん。でも逆に広告なのか、記事なのか分からないっていうのも良いと思うんですけど、タイアップっぽく見えすぎないっていうのもコワイ。ものすごい情報操作されているみたいな気がする。

magabon:そう考えると『風とロック』って僕すごいなって思うんですよ。広告を入れずに成り立たせるのはすごい大変だって分かるので・・・どなたか敏腕がいらっしゃるんですか?

箭内:いないっすよ。成り立ってないってことなんですよ、これ。全体では成り立ってますよ。銀行からお金かりて、CMの仕事で稼いだお金がこっちへきて、とか。単体じゃ成り立ってないんで、成り立っていないものが出続けるのは珍しいなって思って僕も続けてるんですよ。普通何ヶ月かで出なくなるじゃないですか。あとは、自分がお金だして、編集長で、インタビュアーでデザインもやって、最近カメラマンもやっていて。そうすると誰にもプレゼンしなくていいんですよ。いい写真撮れたから、今月は20P増やすか! とかね。

magabon:馬鹿みたいに時間がかかりますよね?

箭内:かかりますね。でもどこにも頼んでないんですよ。僕がやってるんで。CMのクライアントさんからはご指摘を受けることもありまして、これ作ってうちの仕事いつやってんの? とかね。危ないんですよ(笑)。

magabon:バレはじめたんですね。

箭内:とはいえ、今は年末進行ですからね。年末進行だわ、2月は28日までだわって、この時期12、1、2月って死にそうですよね。

magabon:そうですよね。箭内さんにとって、これを出し続けるっていう意味はどこにあるんですか?

箭内:意味は、「馬鹿じゃねえの」っていうわれる瞬間のうれしさ。「意味ってあるんですか?」って言われるのがすごく嬉しいんですよ。そういうことでは意味はないですけどね。

magabon:やめたいとは?

箭内:今のところ、ないですね。

幅:書籍は1回出したら終わりですけど、継続してどんどん出していって、『風とロック』の中で成り立っているからいいと思うんですけど。やっぱり出版って今の状況は厳しいですからね。昔、貴族が絵を趣味で描かせてたじゃないですけれど。これからの雑誌って、あくまでも別の主体があって、というほうが多くなりそうですけれど。別の事業主がいて、みたいなね。

箭内:その方が自由にやれますよね。

幅:風とロック』もめちゃめちゃ優雅な台割ですもんね。逆に気持ちいいですよね、この優雅さが。

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2006年11月16~12月12日
に発売されたもの



ソトコト  
1月号
11月5日
800円

食楽  
1月号
11月30日
780円

25ans  
1月号
11月28日
780円

ELLE JAPON  
1月号
11月28日
580円

Grazia  
1月号
12月1日
780円

VOGUE NIPPON  
1月号
11月28日
680円

H  
12月号
11月30日
550円

BOAO  
1月号
12月7日
650円

POPEYE  
1月号
12月9日
650円

日経 WOMAN  
1月号
12月7日
550円

CREA  
1月号
12月7日
600円

GLAMOROUS  
1月号
12月7日
680円

FIGARO japon  
12/20号
12月5日
500円

ku:nel  
1月号
11月20日
680円

Tarzan  
12/27号
12月13日
500円

Domani  
1月号
12月1日
700円

psiko  
1月号
12月1日
550円

装苑  
1月号
11月28日
560円

ミセス  
1月号
12月7日
1,200円