007 西田敏行・是枝裕和・渡辺俊美・箭内道彦
映画「あの日~福島は生きている~」トークショー&上映会&ミニライブ(3)
箭:そのカードを今使おうと。本当にその時は「ゴーイング マイホーム」の脚本や演出の大詰めだったし、『そして父になる』がクランクインするタイミングだったりしたのに、よくこういう形にしてくださったなと思います。西田さんは、あの時、9月17日の磐梯熱海での郡山会場。
西:参加させていただきました。
箭:あそこ、2万人くらいの人が来ましたけど。
西:はい。
箭:あそこで歌っていただいてね、「もしもピアノが弾けたなら」と、さっきも出ていた「あの街に生まれて」。どうでした?あの日のアンコールの時に、さっきも言ってたんだけど、みんなで猪苗代湖ズの歌を全員で歌っている時に、飛び跳ねすぎて、ちょっと足を痛めたって、ジャンプをした時に。
西:ジャンプをして、落下した時に「コキッ」と、なんかいったの、左足が。「あれ、なんかおかしいぞ」って。「あ、神経がない、みたいになってる」って感じがしちゃって。それ以降、ずっとね、ちょっと尾を引いてるんですけど(笑)。
会場:(笑)
西:だから、今ちょっと歩行がおかしいのは、あの、2011年のあの時以来なんですよね(笑)。
箭:誰か何かいい薬とか、湯の花とかあったら、ぜひ。
西:ちょっと軽く、膝を痛めています。よろしくお願いします。
会場:(笑)
箭:あの時はどうでした?あそこで歌われて。
西:いやー、もう感動しました。ほんとに、自分で言うのもおかしいですけど、ここに、集って、今、この被災しているまっただ中のあの場所に、みんながこうやって集まって、同じ共通の思いを持って、みんな拳を挙げて、シャウトしてるっていう状態が。なんかこう、夢のようでしたね。で、みんな、頬から涙は流れているし、立っただけで、うわーっと、こう、体の中からエネルギーが湧いてくるというか、力が湧いてくるようでした。まさに音楽には力があるなあと感じましたね。特に僕は家族も一緒に来てたんですけど、家内は興奮状態でしてね、「福山さんはいつ来るの?」って。
会場:(笑)
西:そればっかり言ってましたね。「福山さんが来たらどうすればいいのかな?」。「別に何もしなくていいんじゃないかな」って。それでまあ、私がずっと会場の中を歩いて、家内は後ろをついてきたら、そこをすーっと風のように、福山さんがフワッと前を通り越して、「あの、福山です、よろしくお願いします」って言われた時に、私がリアクションしようかなとする前に、家内はツーッと前に行って「西田の家内でございますっ」って(笑)。
会場:(爆笑)
西:びっくりしましたね。“福山ヂカラ”っていうのはありますね。うん、“雅治力”っていうんですか?(笑)
箭:“雅治力”。是枝さんは、その“雅治力”は…、『そして父になる』って映画の主演が福山さんですけど。
是:はい。映画の中でピアノの発表会のシーンがあってね、エキストラの方々に来ていただいて、客席で演奏を聴いている福山さん周りにこう、いろいろな方々に座っていただくっていうシーンで、うち、今、娘が5歳なんですけど、呼んだんですよ。
箭:はい。
是:座ってもらったんですよ、ちょっと、あんまり近いといやらしいんで、遠めに座ってもらったんですけど、もう見る目がね、福山さんを見る目が、5歳なんだけど、5歳の娘が。
西:5歳で。
是:(見る目が)全然違う。
箭:いや、それ分かります。僕、パリにロケに行った、もう5年くらい前かな。パリのおばさん達も、やっぱり反応するんですよね。だからもう、犬とかですら反応するんじゃないかなっていう。
西:わかる。わかりますね。
是:もう毎朝、「父ちゃん今日仕事行くよ」っていうと、「福山さんと?」って必ず聞かれるんですよ、それ以降。「今日は福山さんじゃないよ」って言って今日も出てきました。
会場:(笑)
是:すごいですよ、5歳からどこまでかわからないですよ。
西:うちの家内は還暦過ぎてますよ。還暦過ぎてもやっぱり5歳の娘さんと同じようなリアクションするんだから。
箭:すごい幅広いですよね。
西:すごいなぁ。
箭:「ガリレオ」もね、すごいヒットしているし。まあ、福山雅治トークショーじゃないんですけどね。
会場:(笑)
箭:でもいない人の話して、いない人には別に許可もとらない、ギャラも払わないで、成立するっていいですよね。
是:意外とおもしろい(笑)。
西:で、これだけみなさん喜んでくださって。
箭:そうですねぇ。
西:今頃、香港でくしゃみしてますよ。
箭:あ、そうだ、香港に行ってるんですよね。あの、ちょっとまた真面目な話に戻りますけど、すみません。最近いろんな人に会っていて、この前、宮藤官九郎さん、「あまちゃん」の。「あまちゃん」僕大好きでいつも観てて。
西:はい。
箭:宮藤官九郎さんといろいろと話していて、宮藤さんて、ああやってニコニコして、ふざけてばっかりのように見えるけど、宮城県の栗原っていう所の、本当に東日本大震災の震源のあたりの出身で、彼がいくつか言っていた話で僕印象的だったのは、あれですね、「『被災地』『被災者』っていう言葉があんまり好きじゃないんです」って言ってて。「被災地は日本じゃないですか」と。「被災者は日本人じゃないですか」と。「みんなの問題なのに、被災地って、そうやって限定しないでほしい」って言ってたのと、あとは、あーそっかって思ったのは、「あまちゃん」のいろいろな取材やロケで岩手県の久慈っていうところで、あそこに行くと、東日本大震災のことを誰も「震災」っていわないって言うんですよ。「地震」って呼ぶっていうんですよ。だから「『震災』って呼ぶ人って意外と外側の人なのかもなーって思いました」って言ってて、「『地震』っていう言葉を、ドラマの中でもきちんと使っていこう」なんて言ってて、あーなんか、クドカン、ちゃんとしてんなーなんて思ったりもしてました。でもやっぱりどんな言葉で傷つくかとか、どんな言葉が嬉しいかとかって、今、本当にそうやって人それぞれでね、頑張れって言われることが辛いっていう時もあるし、もう何事もなかったかのように生きていってるんだから、もう放っといてくださいっていう人もいるし、時間が、時計が止まったままだっていう人もいるし。そういういろんな人達が、こう、傷つけ合わずにね、言葉だったりコミュニケーションが進んでいって、明日に繋がって行ったらいいなと思いますね。
西:ほんとにそう思いますね。もう、まさしくそうだと思います、うん。やっぱり「被災地」とか「被災者」っていう限定された言い方の中に、私は無傷ですよとか、全然大丈夫ですよっていうか、弁明…なんていうかあの自分をそういう立場に置いている意識はなくても、自分は無意識にこう、傷ついていない側のほうに行ってしまっているみたいなことってありますよね。
箭:全然悪くないんですよね。
西:悪くはないんだけど。だから宮藤官九郎さんの言う通り、被災地は日本ですよ、そして被災者は日本人、この国に住んでいる人達ですよ。ほんとにそう思います。
箭:俊美さんは何か思うことあります?そこらへんのこと含め。
渡:そうですね、一番最初にクドカンの今の話を聞いてそう思ったし、20キロ圏内っていう、一番最初、30キロ、じゃあ20.1キロの人もいるわけですよ。その人からも連絡が来たりとか、「私たちはどうすればいいんだ」とか。そういうふうにくくられて、最初くくられたんで、それがどんどん、福島、東北って…、僕は本当に最初から思ってた、これは日本の問題だってずっと思ってて。ただ僕はたまたま、その近くで生まれ育ったアーティストだから、よりこう、いろんな情報なり、人とちゃんと接することが、一番僕は、震災後いろんな避難所とかに行って、歌とかそういうことよりも会話だって。会話が必要だって思ったんで、そういうのをあんまり枠にとらわれずに、いろんな、それこそ福島だけじゃなくて、いろんな所で、毎月いろんな場所に行ってお話することが大事だっていうことを、続けています。
箭:なんかマクドナルドの“スマイル0円”っていうじゃないですか。僕、“思いやり0円”ってすごく思うんですよ。それで、そう言っている自分も誰かを憎んだりもするし、口ききたくないなっていう相手もいるし(笑)、なんかそういう相手とね、仲直りするいい方法って西田さんから教えてもらえたらなあって。思い切ってこっちから「やあ」って優しくした時に、相手もやってくれたらOKだけど、そこで閉じられちゃうともうそれがまた怖くなってしまうというか。どうしたら…。西田さんはそんな仲直りも何にもそんな、そういう関係にもならないと思うけど、もともと。
西:俺の場合はこう、強引に抱きしめちゃうくらいの。何か無理矢理抱きしめちゃうくらいの所があるかも知れないですね。
箭:抱きしめちゃう。
西:もう非常に迷惑そうに、こう、なってますけどね。
渡:そんなことない(笑)
箭:いいですね。でもね、うん。
渡:でも、こう、オープンにするっていうか、手を開くっていうか、そうですよね。人って優しくすれば優しさが返ってくるし、そういうのがずっと。
箭:優しくし合いたい、愛し合いたい、ですよね。「合う」っていうね。
渡:そこを信じ合いたいんですよね。この前なんか、洋服屋さんの社長さんなんですけど、「俊美さん、ちょっと、俊美さんて人間でかいんですけど、僕は小さい人間なんですけど、どうしたら人間デカくなれますかね」って言われて(笑)、あの奥さんを大事にしなって言って。大事にっていうか、いっぱい愛してるっていう気持ちを全面に出せって。で、もしいなかったら、いい女を抱けっていう。そしたらデカくなれるっていう(笑)。
西:さすがロッカーだねぇ。
箭:さすがロッカーですねぇ。
渡:ま、そういう女性が素晴らしければ、僕もなれるんではないかなと。反面教師というか、そういうの信じてます。
箭:そういうの大事ですね。だからどうしても、例えば、保証金がね、隣の家のほうが高かったとか、どこの嫁は出来が悪いとか気が利かないとか、どうしてもそっちに行ってしまうというかね、そういう時に愛するっていうことなんですね。
渡:なんか、愚痴言ったら、他でも愚痴言われてるような感じがする。さっきの歌じゃないですけど、人がどういうふうにって、全部なると思うんですけどね。
箭:福山さんのこと、うらやんでいてもしょうがないと。
渡:そうですね(笑)。
西:今、ようやっと分かってきた。
一同:(笑)
箭:あの、是枝さんは、そうやっていろんな人をずっと見つめてね、すごく冷静に作品にしている部分だったり、ものすごく熱い部分を感じることもありますけど、是枝さんから。その、人と人ってどうすればいいんですか。
是:ん?
箭:人生の先輩として教えてほしいんですが。
是:2年くらいしか変わらないじゃないですか(笑)。
箭:はい(笑)。
是:人と人がどうすればいいか。
箭:はい。どうすればいいか。
是:どうすればいいんですかねぇ。そんな難しいことを。
西:哲学的ですねぇ(笑)。
箭:ちょっと違う話にしますか。ちょっと待ってください。
是:違う話にしましょうか。
箭:西田さんは郡山…、小原田中学校ですか。
西:小原田。小原田のねぇ、子供の頃は、工機部ってのがあったんだけんちょ、
箭:え、何すか?
西:工機部。
箭:コウキブ?コウキブ。
西:工機部ってあの、鉄道の車両なんか修理したりするような。踏切の所から向こう渡っと、小原田なんだけんちょ(笑)。
会場:(笑)
箭:ああ、なんか“小原田の踏切”ってあった。うんうん、あります。
西:二中とか本町とか…、
箭:本町です。
西:向こうのほうの人は、「小原田の人は雨降んなぐても長靴履いでんだべぇ」とかなんとかって言うの。
一同:(笑)
箭:いやいやいや!そんなこと言わない!言わないっす(笑)。
西:言ったべぇ!言ったよぉ。
箭:いやいや、それは、たまたま二中だっただけじゃないですか、その人(笑)。
西:いやー。あれは、かなり、軽い差別だよ。
箭:いやいや。俺ら高校の頃は、長靴のこと「農業スパイク」って呼んでました。
会場:(笑)
箭:「農スパ」。「農スパ履いで行ぐがあー今日」って言って。
西:だって、まだ、あのベゴがずっと、あの、車っていうか牛車っていうのかい?
箭:はいはい。
西:ああいうのを、引いて、堆肥敷いてあるとことか…
箭:いたんですか?旧国道とか。
西:うん。「んあぁ〜」とか言いながら。
会場:(笑)
西:車とフィフティーフィフティーでしたからね、あの時は。
箭:(笑)何か今すごい無理矢理英語使ってたみたいな感じが…(笑)。是枝さんは一人だけ東京ですけど。
是:ええ。羨ましい。なんか。うん。
箭:そうですか?
是:うん。
西:是枝さんは、川で泳いだりしたことあんですか?
是:ないです、ないです。
西:ほらー。
会場:(笑)
是:東京では端のほうですけど、でも、川で泳げるような所ではなかったですね。
西:かわいそうな少年時代だねぇ。
箭:(笑)
西:俺ら、川で泳いだの、それで上の方でベコ洗ってるじいちゃんがいて、(子供達は)そこらじゅうで、みんな赤いふんどしでチャプチャプ入っていて、ベコがしょんべんたれんだよ。しょんべんたれると泡が…
会場:(笑)
西:泡が、こう、バーっといって、その泡を見張っている少年が必ずいて、「今、ベゴしょんべんたれたよぉ〜」って(笑)。そうすっと、みんな、クモの子散らしたように、丘に上がって、泡をみんな、こう、ずーっと、下流に流れていくまで見ていく。それからまたしばらく経って、ちゃぽんと。
箭:そうなんですねー。
西:そのこと話すとみんな、同級生達みんな涙流しながら笑うの(笑)。
是:箭内さんの時代はそういうのなかったの?
箭:ベコは歩いてなかったですね。三輪のトラックとかは、家の前通ってましたけど。
西:ああそうかぁ、ベコ歩いてなかったの。
箭:ベコ…、ベコって何だかってわかってます?大丈夫ですか?是枝さん。
是:あの、赤べこ。
箭:ああそっか、赤べこがあるからね。
渡:僕ん家は川内村で牛飼ってましたから。
箭:だからなんだかんだ言って、二中とね、小原田中の違いどころか、我々、郡山市と川内村って違いますよね。
西:違いますね。
渡:違いますよね。でもやっぱこう、川で泳いだし、釣りも、本当、釣り針はなくても釘でこうとかってやってフナ釣って。
箭:でも、そのくせこんなお洒落なミュージシャンが育つわけだから。
渡:いやいやいや。西田さんと一緒ですよ。
西:俺はもう映画ばっかり観てたから。父ちゃんに連れてかっち、あの映画館、フジカンとかあったんだ、ミドリ座。
箭:何ですか、ミドリザワ?
西:ミドリ座って行ったことねん?
箭:ミドリザワ?
会場:(笑)
渡:ミドリ座。
西:ましてミドリガメでもねぇよ(笑)。
渡:(笑)
箭:ミドリ座。
西:ミドリ座って言って、三流、三流館っていうか、封切りが流れてきて、6本立てくらい。
箭;へぇー。もうなかったですね、僕の頃。
西:ああ、そうなんだ。俺、その頃、子供の頃あって、よく父ちゃんが「映画行くぞ」っていうと、朝9時くらいに出発すんだよ。それで弁当持って行くんだもん(笑)。
箭:6本だったらね、大変な(笑)。
西:1本2時間平均だとしても、12時間だもん。
箭:夜9時くらいまで。
西:全部観たら夜の9時だよ。いやあ、大変だったんだから、一日仕事。それでね、子供が観てはまずいんではねかな〜この映画は、っていうのもあんだけど、もうランダムにやってっから。
箭:はい。
西:もうR指定なんてのはないわけですよ。だからそれも観て。「おやめください」「おやめください、ね、あなた、やめて、やめて、こんなところで…」みたいな(笑)。
渡:(笑)
箭:はい、じゃあここらでちょっと、一曲…
会場:(笑)
渡:すごいタイミングですね。
箭:今日ね、西田さんは16時半に先に出なきゃなんなくて。
西:実は、今日は、また、いわきの方から中継なんですけど、テレビユー系で音楽の番組があるんですよ。それで、いわきから中継で「もしもピアノが弾けたなら」を歌うことになってて。出番としては20時くらいなんで。
箭:じゃあ間に合いますね、みんなね、うち帰って。
西:じゅうぶん間に合うので、もし良かったら観てください。
会場:(拍手)
西:今日、生中継でやりますから。
箭:でもね、直に見た人が全国生中継のテレビに、その数時間後に出てるとこみれるって、すごいですよね。
西:なんだかねぇ、すごいなあ。俺が子供の頃は考えられなかったもんね。
会場:(笑)
西:ベコがまだいっぱいいる時はね。
箭:いやいやいや、そして明日は「八重の桜」ですよ。明日は出番あります?
西:明日はあると思います、はい、たぶん。
箭:いやあ、でも西郷頼母が本気で、戦争を、戦いを止めようとしてますよ。
西:はい。戦争を回避したかったんだけど、結果は出来なくて、あの人も数奇な運命ですねぇ本当に。やっぱり犠牲者をなるべく出さないようにしようと思った気持ちっていうのは、昔も今も変わらないんですよねぇ。
箭:はい。じゃあ、そんな福島の…
渡:はい。じゃあ、皆さん聞いたことのある、福島のラブソングを。
箭:歌える方は一緒に。
渡:はい、一緒に歌ってください。
♪「I love you & I need you ふくしま」渡辺俊美
箭:一時期、この歌にちょっとクレームが入ったことがあって、「“野馬追、赤べこ、鶴ヶ城”って、中通りがないだろう」と。
会場:(笑)
箭:そうなんですよ、野馬追は相馬で、赤べこは会津で、鶴ヶ城も会津で。中通りを入れるとしたら何がありますかね?
西:中通り入れるとしたら、野口英世かなんかで。
箭:ちょっと文字数多いですけどね。
西:猪苗代はいいんでねぇですか。でも会津になっちゃうんですかね。
箭:どうなんでしょう、猪苗代ってどっち地方?
会場:会津地方…
西:会津だねぇ。じゃあ阿武隈川でも…
会場:(笑)
渡:鍾乳洞。
箭:そうだね、あぶくま洞、入水鍾乳洞、いろいろあるから。
会場:滝桜。
箭:そうだ滝桜!滝桜いい、滝桜いい。さすがお母さん!
会場:(拍手)
渡:いただきました!
箭:(お客さんに向かって)三春かい?
客:はい。
箭:これさぁ、あの、9月にね、猪苗代で、風とロック芋煮会っていうのがあるんですよ。二日間。9月の21日、22日、今日もチケットとか売るんで、ここに来てる人はもう全員出席しなきゃなんないんだけど。お願いします。そん時に三春のお母さんのあれをもとに、赤べこのところ、滝桜にして歌いましょう。
渡:そうですね。
会場:(拍手)
箭:必ず来てね、お願いします。全員出席、しかも友達最低3人はみんな連れて来なきゃいけない。
渡:(笑)
箭:そうするとこの4倍だから2,400人は、みんな連れてきてくれます。
西:いやあ大イベントだぁ。
箭:大イベント、ええ。是枝さん、どうですか?今の歌だったり。
是:何だろうな、僕はそのさっき、箭内さんが紹介してくれたみたいに、LIVE福島のイベントにも行ってないし、終わったあとに声をかけていただいて、
箭:うん。
是:なんだよって思って、
箭:すみません。
西:(笑)
是:その時に声かけてくれれば撮ったのに、って思ったんだけど、でも、それを撮るのはもっと巧い人がいるから、そのタイミングで箭内さんが声をかけてくれたというのは、たぶん、僕にしかできない何かを、求めてくれたんだろうなぁと。
箭:求めてました。
是:その時も、だから、その前後で箭内さんが「あ、音楽もやるんだぁ」みたいな、ね。最初に会った時はもうほんとに、コマーシャルのプランナーですか、アートディレクター?
箭:そうです。今もそうです。
会場:(笑)
箭:今もやってます。いいCM作りますよ、結構。ええ(笑)。
是:そのうち、あの、「あ、テレビの司会もやってる」って思ってたうちに、震災を挟んで、あ、こういうふうに箭内さんの活動が広がって、箭内さん自体がすごくなんだろうなあ、僕の中でも、同世代の人がこういう形で震災に関わっていくんだなっていうのを、ちょっと遠くからみてたんですよ。で、歌もちょっと遠くからみてたんです。そこにこう声をかけていただいて。僕は一緒には歌いませんけども、“撮る”っていうことで関わらせていただいているっていうことがありがたいなって思いながら、ずっとこう、呼ばれれば断らずに箭内さんについていきます。
箭:はい。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
会場:(拍手)
No.007 西田敏行・是枝裕和・渡辺俊美・箭内道彦
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