4/1をもって文藝春秋社の「Number」webがリニューアルするそうです。
Webオリジナルコラムには直木賞作家・海老沢泰久氏、翻訳家・芝山幹郎氏らの書き下ろしコラムの他、充実した読み物が展開されるとのこと。圧巻なのは、Number秘蔵のスポーツ写真によるフォトギャラリー。既にサイトの予告画面でも一部が出てますが、あのNumberの世界が見事に表現されてます。
その勢いで文藝春秋社のサイトを見てみると、週刊文春の記事が一部読めるようになっています。あの「原色美女図鑑」も1枚だけ掲載。ただし記事もグラビアも最新号のみ。ちゃんと見たいと思ったら購入しましょうね、みなさんw
もうひとつは「フィガロジャポン」。エキサイトの広告WebADtimesというところで昨年12月に編集長江坂健氏へのインタビュー記事「ファッション誌フィガロジャポンが織成すウェブ化への挑戦」がアップされてました。
江坂氏は「スタジオボイス」編集長からウェブマガジン「Node246」、Hotwired Japan編集長を務めた方で、blogにもメディアに関する鋭い洞察をいくつかエントリーされていますね。
記事中、面白かったのは↓の一節。
――雑誌との連携というのは紙面の部分とセレクションですね。
江坂 ここ最近のコンテンツ業をみていると、2次利用とか3次利用が、必須かなと。出版系ってそういう発想が多くなかったと思うんです。とくに雑誌は1回作ったものは出し切りで、2次利用するのはあんまり潔いものではないというのが編集者の方にもあったのではないかなと。
それは他のコンテンツ業からすると凄いもったいないことで、2次利用とか3次利用って当たり前のことですよね。例えば映画だってDVDになったりするわけですし。すでに雑誌としてのブランディングがあって、信用度があるものであれば有効に使えた方がいいだろうと、こういう展開だったらそのまま紙面を使えるなというのを考えましたね。
2次利用、3次利用を潔しとしない。その態度は実に美しいですね。そうして最新の記事を常に切磋琢磨して世に出し続けるからこそクオリティが保たれる。
とはいえ、仕事や趣味でも、雑誌のバックナンバーを大事な資料として活用していた経験から思うに、魅力的な記事が載ったバックナンバーが2次利用によるアーカイブで、ネットで閲覧可能になるというのは非常に有用かつ便利このうえない。
やはりwebでの雑誌情報って、最新号が見られることより、過去記事が検索で大量に羅列され、これをじっくり読めることの方がおそらく楽しいことかもしれませんね。いろいろ問題も多いので難しいのですが。