2009年7月７日にオンエアされた「ネフィリム」というキャラクターのTVCMが
「世界一長いTVCM」としてギネス記録に公式に認定されました。その長さなんと29分30秒。
2005年3月27日にオランダでオンエアされた「Lipton Ice Green Tea」の24分間を
5分30秒も上回っての記録更新です。

そして、このCMを制作したのがギャングスター・プランナー（通称GSP）と呼ばれる人たちです。
現在、広告業界では大手広告会社に所属する一部のクリエイター達だけが
CMなどのプランニングの仕事を担っている状況。
でも、広告のプロじゃなくても、高校生でも主婦でも60歳以上でも、
本当にその商品や企業を大好きな人が広告をつくれるようになれば広告はもっと面白いものになる。
”ギャングスター・プランナー”とは、そのことを実際に実現して証明するために、
クリエイティブディレクターの箭内道彦（風とロック）によるラジオ番組「風とロック」
（TOKYO FM/JFN系列全国ネット）から生まれた活動であり、
広告を作りたい、アイデアを発信したいという熱い思いを持つ全ての人を指す言葉です。

ギャングスター・プランナーが初めて世の中に広告を発信したのは、業界最大手「キリンビール」のラジオCM。
ラジオ「風とロック」に投稿されたそのアイデアとは、
イラストレーターが“ビールが美味しく見える風景”のイラストを自由に書き、
そこで口に出た言葉やペン先の音をそのままラジオCMにして、
さらに出来上がったイラストをWEBで紹介するという画期的なプラン。
イラストレーターとして「大人たばこ養成講座」などで有名な寄藤文平氏が主旨に賛同して参加。
キリンビールに自主的にプレゼンし正式に採用され、オンエアまで実現させました。

また、ガソリン価格が全国平均1L180円を超え、史上最高値を更新し続けていた2008年夏には、
“広告の力でガソリン代を安くする“という前代未聞のプロジェクトを実行。
その内容とは、宮﨑あおいさん主演の映画「少年メリケンサック」のプロモーションとして、
最大手ガソリンスタンドチェーンの「宇佐美グループ」と提携し、
ガソリンスタンドで配布される映画のステッカーをマイカーに貼るとガソリン代が安くなるというもの。
その業界初の斬新な試みは多くのメディアで話題になりました。
　
そして、今回「ネフィリム」というキャラクターを広告するため、ギャングスター・プランナーがいよいよテレビCMへ初進出。
ラジオに投稿された“指をネフィリムに見立てる”というアイデアを
全国の223人にも及ぶギャングスター・プランナーたちが、
一般的なCM制作で使われるような撮影機材は一切使わずに全てケータイ動画で撮影。
広告制作のプロではない人たちが自ら企画・監督・撮影・出演した
数百本にも及ぶ動画が29分30秒のネフィリムのCMになり今回のギネス記録更新が実現しました。

今回、ギャングスター・プランナーに「ネフィリム」の広告を依頼したのは、
ゲームを中心としたエンターテインメントソフトウェア開発会社「Ignition Entertainment Ltd.」。
世界一かわいいネフィリムを世界一愛されるキャラクターにするために世界一長いCMをできるだけ多くの力で。
その挑戦をサポートしたのがクリエイティブディレクターの箭内道彦（風とロック）。
世界最大級のユース向け音楽＆エンターテインメント・ブランドであるMTVにて、
広告代理店のCMプランナーでも何でもないギャングスター・プランナーたちが自らのメッセージを、アイデアを、
世界に向けて発信した前代未聞の挑戦が、
暗いニュースが続く日本に「世界一」という明るいニュースをもたらしました。

そして、ネフィリムプロジェクトの次なる展開として、絵本化が決定しました。
実は悲しいキャラクターであるネフィリムのおはなしをもうすぐお届けします。