卒業、解散。
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卒業のことを考えてます。
大学は地道に留年と休学を積み重ねて式どころじゃなかったので割愛しますけども、
高校の卒業式かー。ほとんど何も覚えてないな。感慨を伴ってないからかな。
やっとクソ学校から離れられるという安堵。ストレスが去った後に開いた穴に吹く虚しい風、みたいな。
僕が通っていた学校がクソであったことは定説なんですけども、
知人たちは、
「こんなクソな学校でも、ここに来たからこそ俺たちは出会えたわけで、この出会いには感謝」
的なリア充発言をしてて、僕はそうだね的な曖昧な笑顔を返しつつ、
「いや、別に他の高校に行ってても、これと同等なレベルの知人友人は多分出来てて、同じこと言ってるだろ」
これからもずっと、とか、俺たちはいつまでも、みたいな、
根拠のない未来の約束を、本気でしてるヤツもいれば社交辞令で言ってるヤツもいて、
バカな僕は、
「そんな未来の約束なんかできません」と、わりとマジメに思ってた。
時々は楽しかったけど、今日でお別れ。
永遠なんて、この世にはないから憧れるんでしょ。純愛と一緒。
卒業と言われても、卒業までの過程で何も成してない、何もしていない、何も目標がない。
区切りもクソもあったもんじゃない。
卒業でさえ、誰かから与えられたもの。
思考を止めて、淡々と受け入れ流されるだけ。そりゃ記憶に残ってるわけないですよね。
仕事を始めてからずっと、僕は個人事業主で、就職したことないし会社員になったこともない。
業務的には放送作家がメインだったので、居場所というか日々の動向は、基本的に、
『番組』を単位としていきます。
制作スタッフとして何人かの人たちとチームを組むわけです。
そして『番組』は、3ヶ月とか半年とか1年とか、そういう単位で次々と終わっていったりもする。
チームはあっという間に組まれ、あっという間に解散していく。
それぐらいの感じが心地よかった。
別に誰かと仲良くなりたくて仕事してるわけじゃないし、ましてや誰かと酒飲みたくて仕事してるわけじゃない。
番組が終わっても特に感慨はない。過去のこと。悔しさは残るが、過去のこと。
同じ会社の社員とか同僚的な、ある種の永続的関係を持つ人たちの感覚を持ったことがない。
番組は終わる。また別の番組に呼んでもらえるかどうかは分からない。
その瞬間瞬間だけの関係の積み重ねを続けて、作家生活の前半を走った。
楽だったのか、性に合っていたのか、両方かもしれませんが。
『やりたいこと』が未来永劫同じ人たちなんていないのに、何でずっと一緒にいなきゃいけないのかしら?
転職すりゃいいじゃん、っていうのもあるんだろうけど、
そういう手続き、いちいちめんどくさくないのかなーと。
会社に入れる入れないと、やりたいことをやるやらないって、そんなに関係あんのかなと。
典型的な友達いないヤツの思考ですね。
結局、基本的な人間関係というか、
自分を囲んでいる人たちによって自分の居場所が定まる面もあるわけで、
でもまあ、本音ですよ。
卒業シーズンですね。
高校生が学校を卒業していくのと時を同じくして、
『風とバラッド』という会社が、昨日、解散しました。
僕と箭内さんが出会ってすぐぐらいなので、2004年ですか。
箭内さんが、「また会社作っちゃったんですよ~。これ名刺」と言って、
普通のオトナは決して持ってないであろうエロい名刺を僕に差し出したのを思い出しました。
名刺には『風とバラッド』と書いてありました。ロックの次はバラッドかと。
僕個人としては、風とバラッドのみなさんとお仕事でご一緒する機会はほとんどなかったので、
解散そのものについて言及することはできませんけども、箭内道彦いわく、「バンドの解散のようだ」と。
箭内さんは最近、「バンドみたいに仕事したい」と時折口にしてて、
バンドを組んだことのない僕には、その感じは分かりません。だから解散する時のキモチも、僕には分からない。
寂しさと誇らしさと清々しさと。
きのう、解散していくバラッドのみなさんの表情を見てそんな感じを受け止めて、
バンドの解散がこんな顔でできるんだとしたら、バンドっていいなあと、思いました。
こんな顔で解散できるなら、会社員も悪いことばっかじゃねーのかなと。
いや、でもやっぱ、僕には会社員はできないな。
高校でちゃんと通過できなかった分、何かを能動的に『卒業』できたときに、
初めて考えてみたいと思います。
風とバラッドのみなさん、良い旅を!
(山本佳宏)