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触れ合いながら、心を育てる    2007,09,07 10:48


生後20日を過ぎた頃から、

子犬たちは 日々、おどろくほどのスピードで、

心が育っていきます。

身体的にも日々発育し、

動きはじめたパピーたちの 行動半径や、興味の範囲が、

ぐんぐん広がっていく。

自分、というものから、他者への興味。

外の世界の、音や、匂い、目に見えるものへの興味。



まるでスポンジが水を吸うように、心が育っていきます。

日増しに、動きが活発になって、じっとなんてしていられない!

寝てばかりの頃のお世話より、

この時期からの子犬育てのほうがよっぽど大変。

 

この時期を仔犬がどう過ごすかが、

その後の心の発育にとって、

ほんとうに大事な時期なのだと思います。

その後、大人になって10数年という犬生を送るにあたって

いちばん大切なことは、

心身ともに健やかなことと同じくらいに

「社会化」ということだと思います。


犬の社会化を考えた時に、その時期的な段階と経過について。

☆生後0〜2週齢の頃

誕生直後の犬は目も開いていないので、

ひたすらミルクを飲んで、兄妹でくっついて眠りつづける日々。

不思議なくらい、兄妹、くっついて眠るのです。


この時期から仔犬とお母さん犬を人間の生活の中に置くことで、

人間のいる空気、気配、声、生活の音、臭い、いろいろなことを

知らず知らずのうちにあたりまえのこととして経験します。


これはもう、感覚的なものだと思うけれど。

臭覚や聴覚が発達した時にも怖がらずに人や、

さまざまな環境を受け入れる心のキャパシティや、

感受性がはぐくまれるんじゃないかな、と思います。


☆生後2〜3週齢の頃

この時期になると目がうっすら開き、 もぞもぞと、動きはじめます。

臭覚以外に視覚、聴覚も発達し、脳や心の発達が日々、

ほんとうに驚くほど成長します。


昨日まで寝てばかりだった子が、

今日は兄妹の耳をかじってみたり。

じゃれあってみたり。 お母さん犬にも、自分をアピールしたり。


対人間にも、テレビの音や掃除機の音、車の音のある

あたりまえの環境に自然に慣れることで

音や環境への心の許容が広がると思います。

社会化、は、心のキャパシティを広げてあげることだなと

思っています。

なににでも動じない子に育てば、大人になってもきっと

おおらかな子でいられる。


☆生後30日以降 生後30日も過ぎると、

目が覚めたとたん、パピーたちはサークルから出たくて、

もう大騒ぎ!

サークルのドアに突進して、ガツンと頭をぶつける始末。


寝る→起きる→排泄→おっぱい→遊ぶ→また寝る・・・という

すごく単純なサイクルのなかで、すくすくと育ちます。

トイレトレーニングも、この頃からだんだんと、はじめます。


また、兄妹と遊んだり、お母さん犬と遊ぶことを通じて、

強く噛んだら相手からキャン!という声で反撃されたり

お母さんからひっくり返されたり、首のところを軽く噛まれたりして

「自分の行動が相手にもたらすこと」を、自然と学んでいきます。

これこそが、社会化だと思います。


強く噛んだら、相手は痛いんだよ。

しつこくしたら、怒られるよ。

うるさくしたら、叱られるよ。

肌感覚で覚えていく時期。


おもちゃや、ぬいぐるみにも興味津々。

人間の手にも、興味津々。

お水は冷たいし、母乳以外のご飯にも興味が出てくる。

毎日、心に刺激がたくさん。

いくつもの刺激に順応しながら、触れあいながら、心を育てる。

こんなふうにして、子犬たちは体が日々大きくなることと同じに

心のキャパシティを、育ててるのだと思います。

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