就活のハナシvol.3
注)これは昨年、どこぞに書いたモノの転載です。
表現内容などに問題があるかもしれませんが、いじらずそのまま掲載します。
ラジオ番組のブログかと思ったらオッサンの鬱日記じゃねーかというツッコミが飛び交う中、
誰か1人でも役に立ったと思って頂ければまあいいかという軽率な気持ちで掲載します。
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不安と興奮をいたずらに煽られ、
いよいよ就職活動の熱波が、僕の周りにもやってきました。
丸腰で戦場に送り込まれたヒョロヒョロ小僧みたいな心境です。
当時の文系総合職の場合ですが、
基本的には、メーカーが先走って採用活動をはじめ、
商社などが続き、最後に金融、オーラスが都銀。
そんな順番が通常でした。
大手家電メーカーなどから電話がポロポロとかかり始め、
言われるままにリクルーターに会いに行ったり、
面接会場に行ったり…SPI受けさせられたり。
この辺が、みなさんの1番詳しく知りたいところなんでんしょうけど、
ほっとんど記憶にないんですよね。
自己アピールも考えてなかったし、
大学時代やったことといえばサークルしかないし、
志望動機といわれても、そもそも志も望みもないわけで、
とりあえず、会場に向かう電車の中で、
志望動機だけ何となく考えて行っていた気がします。
SPIって、見た事ある人は何人かいると思いますけど、
多分僕らの世代あたりから導入され始めたんじゃないかなー。
IQテストプラス中学生の計算問題みたいな感じで、
あんなもんのテスト勉強なんて、バカバカしくてやってられません。
なんだこれ。時間の無駄。
会社の面接なのに、学生気分丸出しで、突っ伏して寝ちゃったりしました。
カタチだけ、少し忙しくなりました。
面接帰りにスーツ姿でデートして彼女にオトナみたーいとか言われて、
疲れたーとか言ってみたりとかして。
朝起きてネクタイしめてもらってエヘヘヘみたいな。
ママゴトですね。でもそっちの記憶のほうが鮮明です。
どれくらいでしょうか。5,6社?もっとかな?
とりあえずメーカー系はバコバコに落ちました。
まあ次に進むほうがおかしいんですけど、
全然電話がかかってこなくて。
あ、『切られる』ってこういうことか。
この頃、初めて実感したかもしれませんね。
不要な者は切られる。
何か、怖いな。
4月上旬。
どうするんだこれ。あと金融系しか残ってないな。
まあいいか。元々金融系志望だったし。
・・・・・志望動機:給料良さそう・・・・・・・・・・・
orz ダ orz メ orz っ orz ぽ orz い orz
あとづけでいいから、何かちゃんと話せるコト、考えなきゃ。
受からなきゃ。
就職しなきゃ。
ヤバイ。
なんとなく、自己PRをまとめだしたのは、この頃ですかね…
*自分の長所と短所はどんなところか。
⇒コレはカンタン。自己分析歴何年だと思ってんだ。
*学生時代に、何をしていたか。そこから得た経験・教訓は。
⇒キャプテンだったわけでも、体育会系だったわけでもなく、
ロクな旅行もしてないし、バイトも普通…ウリがねーな…
じゃ、『ケガによる挫折と悔しさ、それを乗り越えて得た強さと価値観』
みたいなことでぺローンとふくらませるか。
ケガ話で、ちょっと痛そうな描写で話せば引きあるだろ。
*志望動機
⇒会社ごとに考えてたら身が持たん。金融しか残ってないし、
どんどん都銀=信託=証券=生損保の壁がなくなりそうな匂いだし、
それを理由に、あえてどこでも同じことを言って、
「それが実現できるのが御社だと思います」とか言って、
最後にそれぞれのパンフに載ってる何かいい言葉を1個。
ベースは…ライフプランニングと顧客満足度と1人1人の笑顔とかにしとくか。
適当じゃないですよ。当時そこそこ新しかったCS(Customer Satisfaction)
みたいな概念の入門書買って読んだんで。
で、素直に本の名前言って、『すっげー感動したんすよ!!!』
と、この辺りを若者らしい情熱で押し切ると。
どーせ相手は入社10年以内の若いやつ。間違いなく押し切れる。
こんな感じでいっか。あとは1、2回デカイ声で笑ったりしとこうかな。
ワハハハハハハハ!みたいな感じで。
さあ来ますよ~最後の大波、金融です!!
電話がかかり始めました!!
証券会社はいきなり本社に呼ばれて面接から、というパターンが、
結構多かったですね。
生損保は、リクルーターと半々くらい。
銀行系は、ほぼリクルーターでした。
リクルーター面接は基本的に、ビジネス街の喫茶店で行われます。
1発目は、言ってしまえば大学の1個2個上の先輩です。
『ゼミどこ?』とか『サークル何入ってんの?』とか、
『単位取れてるか?』とか、そんな雑談が半分くらい。
気を抜いて雑談してると終わってしまうので、その中で、無理くりに、
自己アピールを混ぜ込んでいきます。
そんなにイジワルはされませんね、リクルーターだと。
ただ、やっぱりその人と相性が合うかどうかで、かなり左右されます。
社風・行風ってあるんだなーとしみじみ実感。
例えば。
三和銀行:オッサン
住友銀行:イケイケ
さくら銀行:おぼっちゃん
富士銀行:チャラい兄ちゃん
東京三菱銀行:秀才
全部当時の社名ね。つーか、都銀ってほとんど原型とどめてないですね…
ココに書いたことは、当時チマタでよく言われてた社風ですけど、
実際行員に会ってみると、笑えるくらいその通りでビックリしました。
三和の先輩は24なのにものすげーオッサン臭かったし、
住友の先輩は、それアリか?!とビックリするくらいペッタリオールバック。
東京三菱は、面接とか一切興味ないみたいな雰囲気プンプン。
1日中、喫茶店めぐり。コーヒーで腹ジャブジャブするんで、
胃がぶっ壊れないように、途中からトマトジュースかミックスジュースにしました。
家に帰ればぶっ倒れるくらいのハードスケジュールです。
で、家に帰ったら帰ったで、電話がかかるのを待ち続けます。
電話がかかれば、次。
かかって来なければ、OUT。
待つ身の辛さよ。
嗚呼、本当に札勘定に疲れた銀行員みたいな見た目になってきました。
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(山本佳宏)