就活のハナシvol.2
注)これは昨年、どこぞに書いたモノの転載です。
表現内容などに問題があるかもしれませんが、いじらずそのまま掲載します。
今とは考えが変わってることも多々ありますが、それでもそのまま掲載します。
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生まれて初めてメンクラ(『MENS CLUB』。オッサンが読む雑誌)
を買い、スーツにも色々あることを知り、とりあえずその色々を無視し、
見た目カッコイイやつをチョイス。
忘れもしません、マーガレット・ハウエルです。
もう死ぬまで縁のないブランドですね。
まあ浮かれた感じで書いてますけど、
ちゃんとリクルートスーツに見えるヤツですよ。
シャツも普通の白を3枚買っただけし、
ネクタイも清潔そうな柄だし、
革靴もおもくそプレーン・トウです。
カバンも買いました。どうせ就活終わったら使わないんで、
安めの黒革っぽいやつにしました。
さあ、見た目から入った就職活動。
4月。
キャンパスは日を追うごとにザワザワし始め、
そして一気に・・・
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
誰もいなくなります。
面接・セミナー・OB訪問・リクルーターと、
学校忙しくなっていくからです。
僕は・・・・・
まだ・・・・・・
スーツを1度も着ていません・・・・・・・
大丈夫か、俺・・・そして俺のツレ・・・・
そうこうしているうちにも、自宅には、合同セミナーのDMが、
ザッパザッパと届き始めます。
どれ行っていいかわかりません。
載ってる企業の名前、どれひとつ知りません。
行く必要あんの、これ?
ないんじゃね?
ないよね?
どう思う?
ねえ。
( ;゚д)ヒソ(;゚д゚;)ヒソ(д゚; )
行きます僕たち。
まあ、どれでもいいけど、
不安なのでとりあえず1個セミナーに行っておくことにします。
会場でオッサンに会って聞きたいこと…ないなあ…
何にもない。
めんどくさいなー…
スヤスヤ寝る坊やと書いて
寝
坊
前日の夕方から朝まで、
彼女と色んなことして遊んでしまいました。
眠い。だるい。疲れた。
寝る。
いや…せっかくだから、スーツだけでも着ようかな。
部屋でスーツを着てみる僕。
…札勘定に疲れた銀行員みたい。
俺が人事なら、取らないなコイツは…
時計を見る。午後2時。
もうすぐ、行くはずだったセミナーが終わる頃。
意味もなく、スーツ来て梅田行ってみようかなウフフー。
まだ終わってないかもしれないけど、ツレに電話してみます。
「もしもし」
「なにしてんの」
「梅田のサテンで茶飲んでる」
「セミナーは?」
「やんも来んで良かったで。人多いからダルなってみんなで出てきた」
「みんなは?」
「ここおる」
「ほな俺も行くわ。梅田でメシ食うか」
「ほな待ってるわ」
心から言おう、お前らはダメ学生であると。
いやー初スーツ着ちゃいましたよ、お初天神通りで。
(※大阪圏以外の方すいません。繁華街の通りの名前です)
アホか。子供か。
初スーツ飲酒でギャーギャー騒いでおりますが。
ノメーっとつきまとう不安。
俺、就職活動中なんだよな…
就職活動って、どうやってすればいいんだろ…
誰に聞けば分かるのかな。
調べようかな。
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こんなチンタラした姿を見てイラつく方もいるでしょうね。
僕でもそう思います。
今と昔では、就職協定の有無とか何とか、色々違いがあるんで、
こういうヤツが昔はいたのか…程度に思って聞いてくださいね。
今も多少はありますが、当時はまだ、
『リクルーター』というものが、バリバリまかりとおっている時代でした。
特に採用人数の多い金融系に良く見られましたが、
簡単に言うと、大学別に採用枠が、すでに用意されているわけです。
(人数の割り振りは若干フレキシブルです)
で、その企業に入った先輩たち(1年目からオッサンまで)が採用チームを組んで、
自分の大学の4年をまとめて面接して良さそうなヤツをガッサーっと採用していくと。
学閥とは言いませんが、上位国立大&早慶とかであれば、
当時ハガキ1枚ペロッと出しておけば、金融系、特に都銀なら、
必ず入社1年目の先輩から、電話がかかってきます。
都銀の場合。
1年目に喫茶店で合い、○なら次、2年目とか3年目。
そこでも○なら5、6年目、さらにその次、次くらいがあって
(ここまで全部大学の先輩です)
最後人事の責任者が出てきて採用決定、みたいな。
乱暴に言うと、リクルーター制とはそういうものでした。
さらに乱暴に言うと、このシステム内にいる限り、
学歴が圧倒的に影響します。
こんな感じ。あくまで当時の都銀ですよ。
ハガキを出しても問い合わせをしても、
大学名だけで、折り返しが永遠に来ない人が多数いるわけです。
これが当時の、現実です。
このレールに覚悟を決めて乗っかるか、レールから外れて自ら旗をあげるか。
どちらがいいか、という問題ではありません。
もはや、自分のケツは自分でしか拭けないんだ、ということです。
うずくまって哀れを誘っても、誰も手を差し伸べてはくれません。
『君は今のままでいいんだよ』と言ってくれる人は、もういません。
代わりに言われるのが、
『あなたは、
(私にとって/企業にとって/社会にとって)どういう人間なんですか?』
それが就職活動であり、大学4年です。
ダダをこねたら誰かがあやしてくれた。
迷惑をかけても笑って許してもらえた。
そんなミルク色の時代は終わった、ということです。
寝転がっていれば置いていかれます。
迷惑をかければ相応の罰を受けます。
厳しく感じるかもしれませんね。
事実、このことを理解しないまま社会に出ている人はたくさんいます。
これは、個人的な考えです。
どう受け取るかは、みんなに任せます。
僕の就職活動は次に続きます。
~続く~
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(山本佳宏)