就活のハナシvol.8
注)これは昨年、どこぞに書いたモノの転載です。
現在とは事実関係が異なることもあるかもしれませんが、いじらずそのまま掲載します。
あと、お初にお目見えされてる方、タイトルに8って書いてあんなーとお思いでしょうが、
そうです続きものの8回目ですんで、さかのぼってお読みになることをお勧めいたします。
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寝てても起きてても、
テレビを見ててもデートをしていても、
黙ってても叫んでても、
1日は1日。
1ヶ月は1ヶ月。
1年は1年。
同期が卒業していきました。
僕は復学しました。
同期は社会人1年生。
僕は大学4年生。
春。
春がまた、やってきました。
初めての就職活動から1年。
内定を蹴ってから半年。
僕のもやもやには、何も進展がありません。
もやもやを、ただ眺めていただけの半年間。
目をこらそうともしなかった。
2回目の就活を…するのか?
するんだろうね、だって他にすることないんだもん。
俺は一体、何者なのか。
俺は一体、何で生きてるんだ。
先日おもっくそビビらされたため、
都銀への2回目のアプローチはできません。
じゃあ、どうしよう。
俺、何がしたいんだっけ。
今さら考えたって、答えが出るわけもなく。
僕の就活知識は、半年前でストップしています。
そうだな…前回の就活で見てきた中で…
向いてるのは多分…人、なんだろうなー…
別に人付き合いが好きなわけじゃない。
でも、その人が何を望んでいるか、
その人にとって何がベストなのか、
その人が、どんな人間なのか、
そういうのを見つけるのは、
多分、他のヤツより、できるだろう。
人の顔色を伺い続けて20数年。
年季は入ってます。
生命保険会社にしぼることにしました。
顧客1人1人の生活に合わせての、
総合的なライフプランニング、みたいなのが
流行りだしたころでしたし、
生保には、多少の土壌がある分、
そういったことをやりやすそうだったからです。
1浪1留。または2浪。または2留。
つまりは高校卒業から2年間の猶予を、
僕たちは主だった企業から渡されます。
どういう意味か。
その2年の範囲内だったら、差別なく新卒採用してあげましょう、
という意味です。
それを超えると、当時の新卒採用にとっては、致命的なハンデでした。
採らない企業が多かったんじゃないかな。
僕は現役合格組なので、現在1留。まだ大丈夫。
とはいえ、また前回みたいな活動をする気力も、正直ない。
熱波がないですからね。淡々と。一人きりで。
3つ、かな?
外資2つと、大手1つ、ぐらい。
先方は、就職留年を、あまり好みません。
そりゃそうです。去年できてないんだもん就職。
簡単に言えば、
『同期間の生存競争に負けたやつら』ですから。
搾りかすの中にまだ食べられるモノがあるほうが少ない。
ある意味では、とても効率的な考え方です。
なので、
『なぜ、就職留年して、もう1度活動しているのか』
を、うまい具合に話す必要があります。
まあ、その辺の屁理屈は上手なんで。
さっき書いたようなことを言っておきました。
そこには、熱も何もない。
言葉も行動も、ツルツルと表面を滑っていく。
足が重い。
どこにも行きたくないと体が叫んでる。
僕は、何がしたいんでしょうか。
親の手前?
彼女の手前?
自分の世間体?
僕は、どこに行きたいんでしょうか。
分からない。
大手生保の面接は順調に進み、
役員面接までたどり着きました。
そんなに苦労をした感じはありません。
淡々と、ここまで。
去年の慣れもありましたね、確実に。
慣れはある。
熱はない。
熱はない。
熱はない。
僕の熱は、どこにあるんだ。
深夜。
風呂で1人。
そりゃそうだ誰と入るんだ。
僕の熱は、どこにある。
思えば、生まれてこのかた、とことん飽きっぽいやつだった。
何をやっても、すぐ飽きる。
中途半端に人よりできるから、すぐ飽きる。
興味の対象が別に移り、またそれも飽きる。
僕の熱。
今まで興味を持ったものの数だけ、飽きてきた。
瞬間沸騰、瞬間冷却。
もう一度、考えてみろ。
就職しても、飽きる。
自分の数少ない経験の中で考えると、そうなる。
飽きてまで、働きたいか。
飽きてまで、金が稼ぎたいか。
飽きてまで、生きていたいか。
もう一度、考えてみろ。
僕の熱は、どこにある。
どこかに、
どこかに、僕の熱があるはずだ。
飽きていないもの。
興味を失わずに燃えているもの。
何だ。
サッカーか。
確かにそうだ。
でも、プレイはできない。
人に自分の意見を押し付けてまで、
サッカーに関わりたくない。
音楽か。
確かにそうだ。
世の流れに背いて、HIPHOPだけを聴き続けてきた。
でも、音楽の才能も基礎もない。
好き嫌いでだけ関わっていたい。
何だ。
笑いか。
『人によって面白いものは違う。ツボが違う。笑いに上下はない』
僕はそうは思わない。
この世には、間違いなく真に面白いものがある。
笑いに上下は、ある。
僕はこの世で1番面白いものを見つけたい。
見つからないなら作りたい。
そう思って生きてきた。
そしてそれは、いまだ飽きることなく、僕の中で燃えている。
抽象的すぎるか。
いや。
抽象的か具体的かなんて関係ない。
才能はあるのか。
いや。
才能の有無なんて、それこそ関係ない。
燃えているか、燃えていないか。
今、大事なのはそれだけだ。
燃えているなら、長続きするだろう。
ただ、それだけの動機。
僕は、面白いものを作ってればいいんだ。
この世で究極に面白いものを作れたら、
別に死んでもいいや。
自分が面白くないことが分かったら、
別に死んでもいいや。
面白いことに飽きたら、
別に死んでもいいや。
でも、それまでは、死ねない。
ようやく見つけました。
職業じゃない。肩書きじゃない。企業じゃない。
僕は、ようやく振るべき自分の旗を見つけました。
その旗に、どんな紋章が刻まれているのか、
まだハッキリとは見えないけど、
この旗を振るべきなんだと、分かりました。
というか、それ以外には、したいことがない。
就職しません。
僕は僕として、この旗を振ることにします。
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(山本佳宏)