再プレゼン
再プレゼン、略して再プレ、ちゃんと言うと再度のプレゼンテーションとは何か!!!!言ってみろ何なんだ!!!!
まあ落ち着け、俺の話を聞け。
僕はこれまでやってきた業務上、そりゃ何度かはありますけども、
「はい、ただいまよりプレゼンです」みたいな場所でプレプレ震えながらプレゼンをする経験はあんましなくて、
どっちかというと、もっとグズグズネチョネチョしてまして、それは分かりやすく『対クライアント』という図式が
あんまし存在しないからなんだと思います。
業務上、番組やら何やらの企画書は書きます。
半分は自主的に。半分は依頼されて。
自主的に書いたもののほとんどは、知った顔のところに持っていくわけですし、
依頼されるもののうちのいくつかは、最初から通ることが決まっていたりもして、
完全に初対面というか初仕事っていうか、そういう人の前で、
「ただいまより、プレゼンを開始します!」みたいなのは、ごくわずかです。
放送局の片隅の机とか、喫茶店とか、下手したら立ち話のついでとかでポニョポニョやってたりして、
まあそれでいいもんできるんだったら、プロセスなんてどーでもいいんですけど。
なので、ネクタイ締めた企業のお偉い様がたを前にして、会議室のホワイトボードの前でどうこう、
みたいなことはめったにありません。僕スーツ持ってないし。
だから、世に出回ってるビジネス書的なノウハウ的なハウツー的な話は、能力的に一切できません。
ああいうのをキチンとフォーマットにして実践できる人ってすごいですね。
とはいえ『プレゼン』は色んなところに潜んでいて、
ワイワイガヤガヤやってる30人とか40人の会議の中で、
いかに最終的に自分のやりたい方向へ上手く持ってくか。
そんなのも実はプレゼンだったりしま寿司、
もっと分かりやすく、この人と仲良くなりたいと思う人と、
何とかお近づきになろうとする行為も、本質的なプレゼンで寿司。そんなこと言われなくても分かってますよね。
僕は元々自分のプレゼンがすごく下手です。
自分プレゼン部門を100%外注したいぐらいのもんです。
恥ずかしいです。人見知りなんで。
なので、自分に対して何かを言い訳しないとできません。
「これ、仕事だから恥ずかしいとか言ってらんない」
僕のほとんどはコレでクリアできます。
仕事で恥ずかしいと思ったことは、ここ7、8年驚くべきことにほとんどありません。7、8年て何。
最初は恥ずかしかったってことです。自分の意見が否定されたりバカにされたりするのが、
怖かったんですよね。自分が1番と思っていることを1番のまま自分の中で守りたい。
だったら山籠ってろよ。
自分が恥ずかしいなんてどーでも良くて、
こんな素晴らしい思いつきは絶対に世に出さないともったいない。思いつきがかわいそうだ。
そんな言い訳ですね。これでたいてい何でもできます。全裸になってカポエイラする必要があるなら普通にやれます。
仕事のためなら。仕事って何なんすかね。仕事という言葉の意味はずっと考え続けてます。
ここまで書いたのはただのオナニーなんで、これが正しいわけでも参考にしてほしいわけでもございません。
ただ僕は、広告の人たちがやるような、THEプレゼン、みたいなのも、たぶんできます。
業務として才能がある、じゃなくて、もしそこに僕がいるなら、それは僕が世に出したくてしょーがないからで、
だとしたら何としても実現させようとするからです。
だからこそ、ダメ出しされたぐらいじゃ終われないんです。だって今この瞬間やりたいこと、他にないから。
再プレゼンの話。
箭内さんからお褒めの言葉をいただきまして。
「ヨシヒロのあの蝉Tさ、相当良くなってんじゃん!」
「あざーす」
「あれどーやって再プレしたの?」
「メールで色々やりとりして…」
「あの再プレは良かった、ブログにどーやってやったのか書いた方がいいんじゃない?」
「あ、じゃあ書きます」
ってことで蝉Tとは。
これが再プレの結果…
こうなったわけです。
僕、蝉という発想そのものには元々そんなには興味なかったんだけど、
「ミーン」じゃなくて、
「ミイイイイイイイイイイイン」って言ってる「イ」の1個1個に、蝉が今を大事にしてる感じがして。
弱々しい声じゃなく、一瞬放つ閃光のようなドでかい鳴き声で、
「今日死ぬ必要なんてねーんだよ!!!!!」と言われることに意味があると思いました。
死をもって生を輝かせる蝉が。明日には死ぬ蝉が。明日も多分生きてるであろう僕に。
だから、僕にとって『YOU』は絶対に必要なんです。
あなたがた全般、じゃダメです。
たった1人のYOUとのコミュニケーションがすべてです。
だから弱々しいフォントでは絶対にダメだと思いました。
もっとデカイ声で僕に、そして誰かに言ってくんないとダメです。
>2008/07/22 (火) 23:01
>
>こんばんは。風とロックの山本です。
>ずいぶん長い間お待たせしました、が、ついにTシャツ投票に決着がつきまして、
>ブログをご覧いただければお分かりになるかと思いますが、
>金子さんの蝉T、見事31票を獲得して商品化決定です!おめでとうございます!
>
>金子さんには些少ながらデザイン料のお支払いも検討させていただいておりますので、
>その件については改めてご相談差し上げます。
>
>で、ですね。
>金子さんが獲得した31票のうち…28票が僕なわけで、自腹で28枚買わせていただくんですけど…
>その勢いでですね、ちょっとデザインのブラッシュアップのご相談ができないかなーと思いまして。
>
>ポイントでいうと、
>*『!』マークを増やせないか。『i』と同じぐらいの数までいけないか。
>*文字級数を上げられないか。無理ならせめて「YOU NEED...」の一文のみでも上げられないか。
>
>の2点でございます。いかがでしょう?まずはご相談まで。
>よろしくお願いいたします。
>
>
>山本佳宏
>2008/07/23 (水) 9:21
>
>山本様
>
>お世話になっております。
>セミTの金子です。
>
>ご連絡ありがとうございます。
>そして何よりも28枚のご購入ありがとうございます。
>
>なんかすいません・・・!いっぱい買わせちゃって!
>しかし、それほどまでに「iiiii」の部分を気に入っていただけて嬉しいです。
>
>ブラッシュアップの件ですが全然喜んでやります!!
>実は私も応募の時点ではスピードと数で勝負してて、ひとつひとつのディテール
>までつめれてませんでした。
>
>ブラッシュアップしたいけどしていいものか?と思っていたところです。
>> *『!』マークを増やせないか。『i』と同じぐらいの数までいけないか。
> >*文字級数を上げられないか。無理ならせめて「YOU NEED...」の一文のみでも上げら
> >れないか。
>上記の2点以外でも
>セミのイラストや文字の大小、フォントなど
>調整してもよろしいでしょうか?
>今週いっぱいくらいいただいてもよろしいでしょうか?
>他にも色などご要望あれば何でもいってください。
>なんたって超メインクライント様ですから。。。
主なやり取りはほぼこれがすべてです。
金子さんには僕のニュアンスの奥底を見事に感じ取っていただきまして、1発OKでした。
そりゃ詰めれば詰められるとこ、まだまだいっぱいあると思うし、
「えー…ちょっとなー…」って感じのが上がってきたら、何度でもやるつもりでしたが、
僕のやりたいことの匂いを感じ取ってくれたんだという喜びの瞬間を金子さんと共有したくて
「これでいきます!」というメールを即返信しました。
こんなことで。
完成なんてないですよ、この世には。
未完成を更新し続けること、それのみが完成と呼んでいいものです。
これで決定だ、とみんなが言ってることに対して、「ホントにそうか?」と思えるかどうか。
「ちょっと待ってください。これこうじゃなくて、こうだとしたらこんなのできますよ」
って声出して言えるかどうか。
やってみて、「あ、やっぱ違ったわ」っていうのは、実はすごい大事な作業です。
僕は会議とかで、あえて自分が思ってることと全然真逆の意見をわざと言ったりします。
で、みんなでそれについて揉んでみて、「あ、それはないね」という結論が出て、僕は満足します。
何となく「それはない」と思ってることを無検証に素通りするのは、実はとても怖いことで、
ちゃんと改めて「もしそれがありだとしたら」と考えない人たちが多いので、あえてやります。
それをもって、「あいつは見当違いのことばっか言うやつだ」とクビ切られることも、あるかもしれない。
でも僕は、その理由でクビ切られたことはないので、経験則でしかモノを言えなくて恐縮ですけど、
多分大丈夫です。
こんな感じで。何となくフワッとした更新になってしまいましたが。
いいですか、箭内さん@ライジング・サン。
(山本佳宏)