就活のハナシvol.1
注)これは昨年、どこぞに書いたモノの転載です。
表現内容などに問題があるかもしれませんが、いじらずそのまま掲載します。
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僕は『法学部法律学科国際コース』でした。
うちの学部では、パンキョー的な必修科目以外にも、
そのコースによって、必修講義というものが存在します。
国際コースだと、民法枠内で4単位取ればOK。
国際法枠の中で20単位必要、みたいなね。
結果的に民法も刑法も、Ⅰしか取らなくていいわけで、
僕そっちには全く興味がなかったんで、
正直、法学部のクセに民法も刑法もロクに知りませんwww
うっすら覚えてるのは、『強姦の既遂と未遂の判断』
みたいなふざけたレポートを書いたなーみたいな。
その程度です。
そして。
法学部には、卒論というものが存在しません。
3年から、ゼミに所属することができるんですが、
3年後期と4年後期に、卒論の代わり的に、
ゼミ論を提出します。
しかし、ゼミ履修はマストではないので、
他の講義で単位を埋められれば、別に論文なんか書かなくても
卒業できる、ということになります。
ド楽勝すぎるwwwwwwwwwwwwwテンキュー法学部wwwww
でも、何となく入っておこうかなーと思い、
僕は3年のとき、『国際関係ゼミ2』というゼミに入りました。
すっげーつまんないヤツばっかりでした。
勉強しかしてないくせに、言うことに全然エッジが立ってないし、
高めあう作業もできないし、結局は教科書丸々信じてるだけだし。
僕の頭のシワも、大学入ってずいぶんツルッとしてきましたけど、
ココにいたらダメになる。そう思って、途中から行くのをやめました。
エラそうでごめんなさい。でも、ホントにそう思ったんで。
その場所で自分なりの楽しみを作り出すほどには、
僕はまだ成長してませんでした。まあガキだったと。
3年次、ゼミ論は出しました。
『APECの成果と課題』というテーマでした。
僕の専攻分野は何、と聞かれたら、国際経済法。
中でも、APECとGATTとWTO、と答えることになります。
おお、何かカッコイイな、頭よさげで。
さて、4年生です。
えーーーーーー?????!!!!!
4年??????!!!!!
もう大学終わり???!!!あと1年で????!!!!!ウッソ~ン!!!!
あー早かった。
誰にも文句言われずやりたい放題やってきた大学生生活も、
そろそろ終わりです。
えっ…と…大学卒業したら、何するんだっけ…
あ、就職か…就職ね…
俺、働くんだ…へーーーーー…あ、そう…
実感、まるでナシ。
あーめんどくさ。
僕の周り、というかサークルの同期も、似たようなバイブスです。
なーんにも考えてまへん。
そんな表情。いや、ホントは考えてたのかもしれないけど。
サークルを引退し、することがなくなり、
毎日がバイト、酒、デート、セックスの毎日です。
今はみなさん、意識も高くていらっしゃいますけど、
僕らの頃、親がいい大学に入れたがる理由はただひとつ。
いい企業に就職させるためです。
だからこそ、一般の中高生が味わうような楽しみを捨てて、
勉強させられてきたわけです。
そんなある日。
家に帰ると、ものすごい太さの資料がバッコーンと届いていました。
企業案内とエントリーシートが束になった冊子です。
あ…やっぱそういう時期なのね…
さあ、どうするよ、就職。
ツレが集まって、何となくそんな話になりました。
「お前、ハガキ出したか?」
「俺まだ」
「俺もまだ」
「俺出したで」
「はやっ! 何枚書いた?」
「100枚くらい」
「100wwwwwオッサンの年賀状かwwwヒマやのーお前wwww」
さて。
どうするよ、就職。
んーーーーー…
沈
黙
の
艦
隊
やってみたい仕事、何にもなし。
どんだけ考えても出てきません。
しゃーない。
何にもないんだもん。給料よさそうなとこにしよーっと。
銀行、証券、生保、損保…
あ、一応メジャーどころにもハガキ出しとくか。
NTT、関電、大阪ガス、ソニー、電通、博報堂…
ま、こんなもんでいっか。
どれくらい?2,30枚くらいかな。
しばらくして、大学に行きました。
前期で単位取っとかないと、あとあとめんどうなんで。
うわっ!!すげー数!!
4年がウジャウジャしてる!!
しかも、もうスーツとか着てるアホがいる!!!
真剣な顔して話してる!!
大学が一気に就活ムード…
熱波が訪れています。
あらーーーー…みんな結構活動始めてんのな…
何か、祭りが始まるような、そんな雰囲気です。
それを呆然と見つめる僕…
あら…コレは僕も、何かやんなきゃいけないの…か?
出遅れてるのか僕は…?
ヤバイ…なんかヤバイ感じ…
とりあえず、スーツでも買いに行くか。
どこで買おうかな…
~続く~
(山本佳宏)