(「老犬ゴンタとわたし(2)」よりつづく)
現在ゴンタは18歳。人間で100歳以上というおじいちゃん。ゴンタがすこしでも過ごしやすく、元気でいてくれたら…その一心で、家族全員(特に母)はゴンタの介護にあたっています。
かがんでご飯を食べるのがつらそうなので、お皿を少し高い所にのせる(かがまなくていいように)。後ろ足がほとんど動かないので、散歩へ行く時は、ながーいガーゼをハーネストのようにして、後ろ足を持ち上げる(そう、ゴンタは家では寝てばかりだけど、やっぱりお散歩が大好き! 首輪やリード…散歩道具を持つととてもよろこんだり興奮したりするんですよ!)。…こんなふうに、わたしたちは、ゴンタのために、ない知恵を絞りながらいろいろな工夫をしています。
喜怒哀楽が激しくて、それがすぐに顔や態度に出ていた若かりし日のゴンタ。でも、このごろは、どうやらいわゆる“ボケ”も進行しているような気がします。耳も聞こえないし、目も見えないし、寝てばかり。でも、わたしたちといるとなんだかうれしそう…昔みたいに感情を表に出すことはなくなってしまったけれど、きっと喜んでいるにちがいない。そう思って、大切な家族に接しています。
犬を飼うということ。わたしたち家族には“飼う・飼っている”という意識はありません。“いっしょに暮らす”というほうがしっくりきます。だって、わたしたち家族も、犬=ゴンタからたくさんのものをもらっている。元気や生きる喜び、がんばらなくちゃ! という前向きな気持ち…ゴンタはペットではなく、家族の一員なんです。
これを読んでくださっているドギラバのみなさんも、きっと同じだと思います。わたしたち人間と同じように、命ある生き物である犬。わたしたち人間に、多くのことを教えてくれたり、多くのものを与えてくれる存在! だからこそ、命の続く限り、愛情を持って接したい。
ゴンタとお別れする日はいつか必ずやってくる。けれど、それがいつかなんて、考えたりはしません。こうしてゴンタと過ごせる毎日、一日一日を大切に過ごしていこうと思っています。
スースーと気持ち良さそうに眠っているゴンタ。湯佐家にきてくれてありがとう。ゴンタも、ここの家に来てよかったなあ、って思ってくれているって、わたしたち家族は信じてるよ!