むむっ?! なによ、なになに? なに考えてんの?!
…と、思わずそのほっぺをビヨーンと伸ばしたくなっちゃう、この表情! なにを見つめているのか、神妙な面持ちのフレンチブルドッグくん。え? 「ジロジロ見るなよ。」って? …ごめんなさい! でも…見ちゃう!
“腹に一物(イチモツ)!”、“アンタに物申ーす!”とでもいわんばかりの強面ワンコ、虚空を見つめているかのように物憂げな佇まいを見せる犬、そして、なにか(その“なにか”がわたしたちはいつも知りたいのだけれど)を訴えようと、わたしたち人間をじっと見つめる真摯な表情…。登場するワンコたちの表情を見るにつけ、「なによ、なになに? なにを考えているの?」と、その思惑を探ってしまいたくなる、その眼力に宿るワンコたちのメッセージを読み取りたくなってしまう…うーん、なるほど、“癒やされない”ってそういうことかも。
ブスッとしてたり、ギョロッと目をむいていたり…。見るからにハッピーに満ちあふれた写真でないから“癒やされない”? それも、正解。だけど、“癒やされない”と宣言されつつも、その表情を見つめていると、やっぱり癒やされてしまうのはなぜでしょう? きっと、この著者である江村伸雄さんの写真から、ワンコたちのあたたかな体温が匂い立ってくるからに違いない!
『癒やされない犬のほん』。そのタイトルからして、もう「ムムムッ?!」と気になった方、ぜひ手にとってみてください。“癒やされないけど、癒やされる”…うん、やっぱり犬は、わたしたちを癒やしてくれる存在なんだ。だから、もっと、犬の心の声、聞いてあげなくちゃ! って、やさしい気持ちになれるはず。ね? やっぱり、どうしたって癒やされちゃうのです。
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