映画における大将は監督です。監督は、日々、数え切れないような決断を迫られ、悩みを抱え、撮影を進めていかなければならない。実にハードな立場です。『東京タワー』の大将は、松岡錠司監督です。セッティングの最中はスタッフと細かいシーンの打ち合わせをしつつ、シーンとシーンの間では役者さんに演技を指導しつつ、そして撮影が終わってからもまだまだ、我々宣伝部などが「監督、監督」と呼び止めて、宣伝に関してのああだこうだという面倒なお願い事を聞かなくてはならない。(すみません・・・。ありがとうございます・・・。)お昼休みも食事中も誰かしらと、何かしらの打ち合わせをしている。監督の仕事は大変です。気苦労も絶えません。我々スタッフは、大将についてゆき、そして映画の撮影は続いてゆくのです。