リポート:5/2(金)パピルス・ナイト 〜単なる呑み会の報告〜
「パピルス」という雑誌をご存知でしょうか。
ご存知ない方も沢山いますよね。小説やらなにやらがごちゃごちゃと載っている雑誌です。これでも創刊して3年になるのです。どうしよう、このままでいいのだろうか? などと考えている時に、箭内さんにお声掛け頂き、「風とロックBAR」でイベントをすることになりました。その名も「パピルス・ナイト」。そのままです。日にちは決まっても、何をやるのかは、まったく決まっていませんでした。とりあえず、いつもの仕事仲間(であり呑み仲間)の東信(フラワーアーティスト)、伊賀大介(スタイリスト)、澁谷征司(カメラマン)の三氏に、その日は空けておいてくださいと電話をしたものの、まったくのノープラン。他の日にイベントをする方々は歌を歌ったり、トークショーをしたりするということで、その内のいくつかを偵察に行ったりしたのですが、いかんせん我々は喋るのも歌うのもプロではないので(どっちも好きですが)、みなさんをお招きして、お見せするようなものは特に思い浮かばないというわけです。どうしようかなあ、でも箭内さんに声を掛けて頂いた手前、人を沢山呼ばないと格好がつかないなあ、などと考えては、アイディアを出してくれない後輩に、心の中で小さくキレたりしていました。
とにかくお客さんを呼ばないといけないということで、普段仕事をしてくださっている方々に片っ端から電話を掛けさせて頂きました。「創刊3周年に当たってみなさんと乾杯がしたいんです」という誘い文句で、カメラマン、ライター、芸能事務所の方、などなど、かなり乱暴にお誘いしました。なんとか人が集まりそうだという状況で、前日、出演者である東信氏をBARまで呼び出し、何をしたらいいかわからないと訴えた結果、出た結論。それは、基本的に何もしないということです。ただ呑み会をすればいいんじゃないの、と。故に以後は呑み会のレポートとなります。人の呑み会の話を聞くのは、結構な苦痛ですよね。大丈夫でしょうか。
呑み会は場所が大切です。どの店でやるかは幹事の腕の見せ所です。しかしながら今回は「風とロックBAR」ということに決まっています。もともとレストランであったところを、イベントスペースとしてカスタマイズしてあるので、逆に呑み会の場所としては少々使いにくくなっていました。フロアのメインスペースでは、ほとんどのテーブルと椅子が撤去されいて、舞台とその前に空間があるだけなのです。撤去されたテーブルと椅子をもとに戻すという強引なことをしようとも考えましたが、どうやらお店の人に迷惑を掛けてしまいそうだったので断念。とはいえずっと立ちっぱなしというわけにもいかないので……あ、座ればいいのね、みんな。ということで、舞台もその前のお客さんスペースもすべて大きなゴザで覆い、お花見スタイルでの飲み会ということにしました。
あ、まだイベントのレポートまで辿り着いていませんね。
始まりました、「パピルス・ナイト」。みなさんには20時に乾杯しましょうと言っていたので、19時30分ころから続々と仲間たちが集合してきました(ちなみに一番乗りは東信氏と彼の会社のスタッフ。17時から準備を手伝ってくれていました)。ライターさん、カメラマンさん、俳優さん、大好きな劇団のメンバー、尊敬する映画監督などなど、さっきまで一緒だった人から、ご無沙汰してしまってごめんなさいの方まで、本当にありがたいことに沢山の方がおいでくださいました。
20時前にはゴザのスペースがいっぱいになり、いよいよ宴会の始まりです。
簡単に乾杯の挨拶をさせて頂きましたが、何を話したのかさっぱり覚えていません。
そうなのです。泥酔してしまったのです。私はこの日、この後、焼酎をもの凄い勢いで呑むことになるのです。なので、様々な方がいらして、様々な言葉を交わし、様々な事が起こったのですが、それらを繋がりとしては記憶していないのです。みなさんが来てくださって、嬉しくて、ホッとして、飲み過ぎてし
まったのです。
故に以下は、その後、何が起こったのかを箇条書きのスタイルで記させて頂きます。ご了承ください。かろうじて時系列、のはずです。
・劇団「鹿殺し」の丸尾丸一郎氏が劇団員を沢山連れてきてくれくれたので、集客数的に助かったと安心した。
・映画監督の山下敦弘氏が、間違った場所に来てしまった的な顔をしていた。
・伊賀大介氏が予定よりちょっと遅れてやってきて、会場が伊賀コールに包まれた。本人は照れていた。
・唯一のイベント「パピルスをこれからどうするんだ会議」を始めようとしたが、あまりに人が沢山いすぎて、誰も話を聞いてくれなかった。それでもなんとか会議を進めようとした司会役のライター麦倉氏が、立ち上がって大きな声で場を仕切ろうとしてくれていた。
・東信氏が、過去パピルスでやった「エレカシ限定カラオケ大会」の記事を褒めてくれた。そこからエレカシの話題になり、伊賀大介氏が「エレカシが出ているのに表紙が宮本さんじゃないのはおかしい」と言った。それに対して私は、酔っぱらって検討違いのことを言った。
・いつの間にかゴザに座っていた作家の川上未映子さんと3メートルくらいの距離でマイクを使って話をした。
・菅原さん(クライアントであり友人)がマイクを持って会場を歩きまわり、質問を拾っていた。
・なにか意見を求められた澁谷征司氏が「うまく言えないから歌うね」と言って、ギターで尾崎豊の「15の夜」を途中から歌った。私はマイクで声を拾う係だった。
・トイレに立とうとしたら箭内さんがいらしていることに気が付いた。あわてて「すいません、こんな感じで」と謝り、記念撮影をさせて頂いた。
・一般のお客さんとしていらしていた方に「パピルス知っていますか?」と聞いたら、「知りません」と言われて、ちょっと落ち込んだ。
・水墨画家の土屋秋恆氏(釣り仲間)に「釣りばっかりしてないで働け」としつこく絡んで頭を叩かれた。
・うちの姉が楽しそうに知らない人と話していた。
・俳優のRIKIYA氏が、編集部員の妹たちの恋愛相談にのっていた。
・アートディレクターの山本知香子姉さんが楽しそうに呑んでいるのを見て、嬉しくなった。
ああ、本当にこんなことしか覚えていません。
もちろん、来てくださった方のことは記憶しているのですが、何をお話ししたのかは……。
23時には終了という予定でしたが、そろそろお開きにしましょうと言ったのは、23時30分頃だったように思います。お礼の言葉を述べ(詳細は不明)、その後の記憶は二次会のお店、24時間営業の焼き鳥屋さん山家(やまが)でビールジョッキを床に落とした自分……。
後日、同僚や出席してくださった方に確認したところ、呑み会は盛り上がっていたので、イベントは成功と言えるのではないか、ということでした。確かに楽しくて舞い上がってしまったという感覚が私の身体に残っています。成功なのだとして、それは集まってくださった方々のお陰です。日頃、仕事でお世話になっている上に、呑み会でまでお気遣い頂き、本当に感謝しております。それから、たまたまこの日、BARにいらしたお客様、お騒がせしました。書店でパピルスを見たら、立ち読みしてみてくださいね。それからそれから、箭内さん、次もあったら、またお声がけください。もうちょっと工夫して、イベントっぽいものにしたいと思います。
随分長いレポートになっているように思いますが、大丈夫でしょうか。しかも、仲良しレポートみたいですね。でも、仲良しだからいいんですと開き直らせてください。そういう主旨のイベントだったのです。
はい、こんな感じの一晩でした。今、自分がやっていることの温度みたいなものを確認できた素敵な夜でした。関わってくださったみなさん、本当にありがとうございました。
日野淳