「野球と○○」
「なぜだ、なぜ、俺には聞かない・・・」
スタジオの会議室、テレビでは北京五輪を中継中。
そんな折、学生の頃に入部していた部活について
各スタッフに尋ねるその男。
それまで反時計回りに続けてきた質問を
かなり確信犯的に僕だけをすっ飛ばして続けていく。
さらに、さらにだ。
『○○って、スポーツの中でも運動レベルの低い人が集まるスポーツなんだって。』
「悪いけど、俺だよ。俺、○○部だったよ・・・」
『野球とかうまい人が○○やると、もっとすごい記録が普通に出るんだって。』
「確かに球技全般、苦手だよ。
フライのボールの遠近感、分かんなかったし、
バスケット、トラベリングの嵐だよ。」
とまぁ、かなりの説得力をもって披露される男の発言を『 』で、
それに反応する僕の心のポツリを「 」で
表記させていただいちゃったわけですが、
とにもかくにも今日も箭内はヤナイだったわけです。
というわけで本日、箭内さんとCMの仮編集に参加させていただきました
私、ADKの若木信吾(誤植)がお送りさせていただきます。
『俺、頑張ってんな。44歳のわりに・・・』
その一言は、
スタジオ内にこだまする仮ナレーションを聞きながら
箭内さんからポツリと発せられました。
数十タイプの仮編素材を繋ぎ上げ、
各タイプごとにナレーションをあてていく。
読み上げられているのは女性の柔らかな気持ち。
ナレーションの声の主は、箭内さん、その人だ。
箭内さんが女性のように読み上げるナレーション。その音声。
「風とロック」ファンの皆さんには申し訳ないほどの
貴重な経験をさせて頂いちゃったわけです。
この鼓膜をオークションに出したら、どれほどの値が付いちまうのか?
そんな下世話な感情を抱いてしまうくらいに。
で、そんなナレーションの一つひとつを聞き、確認する過程の中で、
箭内さんご自身がおっしゃったわけです。
『俺、頑張ってんな。44歳のわりに・・・』
広告界で産声を上げ、
今やフリーペーパーの編集長であり、
公共放送の司会者という顔まで持ち、
広告業界以外のところでもその活躍が注目される箭内さん。
そんな人がこうして広告の仕事を捨てずにいてくれるというのは、
広告界に身を置く者としては、とてつもなく嬉しいことなわけですが、
(後進の活躍が翳っちまうのは困ったもんなんですけれど・・・)
それって「野球のうまい人が畑の違う○○やっても成功する」という
箭内さん仮説に通じる気がしたわけですよ。
まー、箭内さんのモノ作りに対する基礎代謝がスゲー半端ねー!
ってだけなんだとは思うのですけれど、
とにかく今日の箭内語録と箭内さんを
強引にでも重ね合わせてみたかったというか。
ちなみに、実際のスポーツ歴はと言えば、
箭内さん、中学生の頃、一週間だけ、○○部だったらしいです。
wakaki