第71回 トップランナーO.A. 川上未映子さん
ロックンロール食堂 永濱です。
今回のゲストは、作家の川上未映子さん。
処女作「わたくし率 イン 歯―、または世界」がいきなり芥川賞候補となり、
2作目の「乳と卵」で同賞を受賞。
昨年秋に発表した最新作「ヘヴン」では、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
数々の文学賞を受賞する、魅力的な川上さんの今に迫ります。
「書くのは好きだけど、ものすごく好きだけど、楽しくない」とおっしゃる川上さん。
書けないと辛いから、執筆活動中は寝逃げしてしまうそうです。
その際の睡眠時間は、なんと16時間になることも!
一方箭内は、3時間。この上なく短いです。
(そんな箭内の24時間を追ったドキュメンタリー。
“箭内道彦の広告24時”はブレーンにて好評連載中です。)
「普通じゃない言葉の組合せに興奮する」と川上さん。
その組合せや、川上さんの文章には、「明朝体が似合う」と言う箭内。
「明朝体のほうがロックで、強い」とは箭内の持論。
テロップで表示された、ゴシック体と明朝体で書かれた「わたくし率 イン 歯―、または世界」。
確かに言葉の強さに似合うのは明朝体でした。
次回作は、恋愛小説を書きたいとおっしゃる川上さんのゴールとは…
「書き続けたい。
できたことはすぐに忘れてしまう。できないことにしか、興味がない。」
箭内は「川上さん自身が、目をそらさず、解剖するくらいの描写でものの見方に挑んでいってくれるから、
その目を通して一緒に僕らも考えるきっかけをもらえる」と言います。
自分の中では当たり前だと思っていたことも、川上さんの作品に出会うことによって
もう一度自分に問いかけ直す機会ができるのかもしれません。
NHKオンデマンドでもご覧いただけます。
nagahama