12月26日
もう一度、
初志を確かめた。
何度も二人で話した。
出会ってもう何年になるんだろう。
高橋が言った。
もっと密に向き合いたい。
僕もそうしたいと
考えていたところだった。
髪を切った。
イケメン風じゃなくなった。
頭の中もシンプルになった。
身軽になった。
もっともっと自分を
剝き出しにすればいい。
ライブもMCも。楽曲も。
日々も。
二人で海に行った。
その日、押入れの奥から高橋が出して来たのは
こどものうたの時の、ロックの学園Tシャツ。
その場で高橋が言った。ロゴを覆うガムテープをここで僕に新しく張り直して欲しいと。
そしてギターを持たずに歌い出した。
自前のシャツとジーンズとともに。
九十九里の海に、僕も入り、カメラを回す。
初志を抱え直す高橋を正面から撮るのは自分でなければならない。
その責任を強く思った。
広告の世界は、海での撮影をまだ自粛している。
波には、たくさんの人の辛い悲しみがある。
だけど高橋と僕はそれを
生きること
忘れないことの約束にしたかった。
シングルにしたい曲が7曲もできた。
一度に全部出したいと高橋が言った。
僕らの平成ロックンロール②
もっと歌いたい。歌わなきゃ。今日。今すぐ。
うつくしい歌と、その対極にある歌たちが互いを照らし合う
その大きなギャップのコントラスト。
だからこそ余計にそのありのままが輝く。
すべては全部きたなくて、だけど全部うつくしいのだと気が付く瞬間。
僕はジャケットに、高橋が自分で自分を描くことを求めた。
凄い一枚ができた。
僕がプロデュースしたかったのは、
この高橋優だった。
高橋優プロデューサー
箭内道彦
平成24年11月2日
僕らの平成ロックンロール②
12月26日(水)。
高橋優さん29歳の誕生日にリリース。
ジャケットの“自我像”のみならず、
ブックレット内の歌詞やスタッフクレジットなどの文字に至るまで、
全てご本人による手書きです。
初のLIVE DVD
「高橋優LIVE TOUR~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012 at 渋谷公会堂2012.7.1」も
同時発売。
そして、12月22日、福島から始まった
「風とロック LIVE福島 CARAVAN日本」
高橋優さんはLIVE福島とともに、日本を旅していきます。
お誕生日、おめでとうございます。
これから続く、長い旅。
引き続き、よろしくお願いします。