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第15回 トップランナーO.A. しりあがり寿さん

080901TR.jpgデスクトップの壁紙は藪内笹子です。ロックンロール食堂の久田です。


『真夜中の弥次さん喜多さん』『弥次喜多in DEEP』『流星課長』『方舟』など、そのユニークなお名前と穏和なお姿からは想像できない、かなりDEEPな、ご本人いわく“Sweet Negative”な作品世界はまさに鬼才、しりあがり寿さんをゲストにお迎えしました。


幼い頃から漫画が大好きだったしりあがりさん。美術大学に入学され、漫画研究会に所属、念願の楽しい漫画三昧の日々を送り、卒業後はキリンビールに入社。パッケージデザインや広告宣伝担当として活躍されるかたわら、1985年 漫画家としてデビューされます。

 
会社員時代のしりあがりさんはグレーのスーツに七三分けの黒縁メガネ……。
びっくりするようなザ・サラリーマンスタイル!
この人が、『エレキな春』を描かれていたなんて…。人は見かけによらないものです…。
その後、漫画家に専念されるまで、9年間の“二重生活”はさぞ大変だっただろうと思うのですが、
「だって両方楽しいんだもん」と事も無げに笑顔でおっしゃいます。
しかし、会社と漫画がバッティングする場合は必ず会社を優先する、
自分でルールを決めて、両方の仕事を全うする。
お見かけ通り、自分に厳しいとてもきちんとした人だからこそできることですね…。
「それぞれそんなに甘くないですもんね」とちらっと渋い表情をのぞかせたしりあがりさんでした。


オウム事件が発生した90年代、“リアル”な世界とは何かと問いかけようと描かれた『真夜中の弥次さん喜多さん』。2000年 世紀末、雨が降り続く“世界の終わり”を描いた『方舟』。
世の中をちょっと遠くから眺めていたい、何かがおかしいと思うけど、どうしていいかわからないから自分は暗い漫画を描くしかないと苦笑うしりあがりさん。
でも、箭内が最後に言ったように、しりあがりさんはもちろん漫画家であり、そして世の中を憂う哲学者であり、時代を描くジャーナリストであり、独特の言葉で世界をつくるコピーライターであり作家でもあり…。自分で先が読めずに描いているとおっしゃった新連載『そこはいきどまりだよ。』も、時代と共にどんどん進化をとげてゆくのでしょう。同時代に生きて、リアルタイムにしりあがりさんの作品を読めることはなんて楽しみなことだろうと実感いたしました。


ちなみにこの回は、福田康夫首相突然の辞任に伴う予定変更により、急遽、20分時間を繰り下げて
24:30から放送されました。
せっかく録画予約してたのに…というみなさま、再放送予定は以下のとおりです。
ぜひ今一度最後までごらんください!

NHK教育 9月6日(土)25:35〜
BS2    9月10日(水)15:45〜


hisada

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