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第86回 トップランナーO.A. 李相日さん

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ロックンロール食堂 佐久間です。
9月25日放送のトップランナー、ゲストは映画監督 李相日(リ・サンイル)さん。

2006年公開「フラガール」
現在公開中 最新作「悪人」 と、
大ヒット作品の監督を務める今注目の若手映画監督。

映画学校の卒業制作「青 〜chong〜」で
ぴあフィルムフェスティバル グランプリを含む4冠を達成し鮮烈にデビュー。
その作品づくりは、
研ぎすまされた直感・感覚で本質を見据え、
チャーミングな笑顔を含めたバランス能力に秘められているようです。


映画「悪人」について。
李監督自身が原作から感じた“人間の生々しさ”を
いかにリアルに描くか、に注力されたそう。
「感情を記号化しない」という言葉が印象的です。
表面的な描写に留めず、頭で理解しようとせず、本質的に掘り下げる。

主演の祐一役 妻夫木聡さんからのコメントVTRで
「作品に対して貪欲。」
「食らいついたら離さない。肉食動物。」
と言わしめるほど、撮影現場では“しつこい”ともっぱら定評のある李さん。
「この人には、もっと何かあると思ってしまう」と、
それが出るまで撮影を続ける。その結果“しつこい”と・・。

それにしてもとにかく笑顔で話す李さん。
久石譲さんからのコメントVTRでは、
その笑顔について、
「気づかないうちに100% 120%の力を出さざるを得ない状況になっている。
しかしそれが重い状況にならない。ものすごく優れた特質。」
とお墨付き。

箭内はすかさず質問。
「笑顔は意識的に繰り出している?」

李さん、笑顔で
「あるかもしれないですね(笑)」

箭内は、作品を拝見させていただいた時から気になっていた
李監督の作品づくりの方法について
一見ソフトに、でも着実に、にじり寄っていきます。


「悪人」の原作者 吉田修一さんと一緒に泊まり込みで脚本を書き上げたこと。

人を巻き込んでいくために、自分自身の欲求をはっきりとさせておくこと。

見てる側にとっての真実味を出すために、はっきりした指示をあえてしないこと。

絵コンテを描かないのは、“どうなるかわからない”という状況を常に持つためということ。

そして、
撮影の本番中、おへその辺りから役者の方へ「気」を送っていること。
(今回、「悪人」の撮影で深津絵里さんに初めてバレたそうです)

たくさんの秘訣を伺うことができました。


“監督の必要条件”について。
「自分を疑うこと」
「殺意」(!)
いろんな人たちが高いテンションで集まってものをつくるところで、
自分のしたいことをする為の殺意が必要。
「顔は笑顔で!」箭内がすかさず言いましたが・・
・・だったら恐くないかもしれません!



 映画は映画館で終わったらつまらない
 映画を見終わった後に力をくれる映画を撮る人

箭内が感じた、李相日監督です。


まずは「悪人」の鑑賞をぜひ。

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トップランナー、次回放送は
■10月23日(土)夜11:30〜
ゲスト:お笑いコンビ NON STYLE 回の再放送をお送りします。

近畿ブロック(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)では
『トップランナー スペシャル 福山雅治 ~僕の一日夏休み~』を再放送!
■10月10日(日)午前1:00~1:44〔=9日(土)深夜〕


sakuma

今号の「ブレーン」は2本立てです。

雑誌「ブレーン」で連載中の『箭内道彦の広告24時』。
ラッキーセブンの7回目は、文体にはおよそ似つかわしくないメルヘンな写真が目印です。

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そして、今号はもう1ヶ所。

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“スペシャルトーク”と題して、
8月発売の写真集『風とロックの写真』を柱に
箭内なりの写真の撮り方 観方 捉え方....などなどを取材していただきました。

撮り方、なんて言うと明確な方法論を持っているかのようですが、
箭内の場合は「結果的にそうなっていた」ことばかり。
“恣意的でない”ということが、もしかして一番のポイントだったりするのでしょうか??

「ブレーン」11月号は10月1日発売です。


araya

僕の半日夏休み

秋ですね。
秋といえば芸術の秋。
映画とか観に出かけたいですね。
映画といえば、TOHOシネマズの映画館でしか販売しない
「T.」というシアターカルチャー誌があるのをご存知でしょうか。
年に4回発行の季刊誌なんですけども、発売中の秋号で、
先日ここでもご紹介した『ナルミカメラ』が取り上げられております。
写真も大きなサイズでご覧いただけますので、是非是非。
ちなみに、お近くにTOHOシネマズの映画館がない!という方には
通信販売のご用意がございます。

販売劇場一覧、通販サービスのご案内はこちらからどうぞ。

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araya