『207万人の天才。風とロックFES 福島』開催まであと17日。
ロックンロール食堂 永濱です。
“もんぐあるやづぁとうぎょうさこ”
“おめもふぐすまさけえれねのが”
10月18日開催の『207万人の天才。風とロックFES 福島』。
ままどおるズ 二大都市ツアー ~207万人の天才~
2007年11月26日 福島公演
2007年12月9日 東京公演
山口さんと箭内
二人の往復書簡
僕が中学校二年の冬に見た リンゴ畑に吹きつける。
や内さん。あれだよな。あんな思いはもう嫌だよな。
一晩中ずうっとさ、なんだかホントに。でもここでは言いたくない。
その晩ね、俺はね、下にトイレに降りてったの。
月明かりとトイレの豆電球の明かりでさ、夜中になっても
まだ吹きつけてたわけ。リンゴ畑にボタ雪が。
ボーッ、ボーッ、て船の汽笛みたくさ。さびしくさびしくさ。
ボーッボーッ、てさ、お前は乗せない、てさ。
や内さん。
歌えるんだったら 今 歌おうよ。恥ずかしい話をしました。
山口 隆
去年、42歳ではじめて買ったギブソンのギターを、中学時代の自分に見せてやりたくなった。
福島県郡山市、実家の小さな商店の2階、風呂なし八畳一間に一家4人で住んでいた僕に。
そして気がついた。
自分はいま、中学生のときの自分を連れて歩いて生きてるんじゃないかと。
彼のカタキ討ち付き合ってるだけの人生なんじゃないかと。
うちの便所は大家さんちの広い裏庭を奥まで歩いた汲み取り式でした。
夜は弟や親に内緒で勝手口の近くにあるいちじくの木に立ちションしてた。恐かった。
その後挫折したフォーク少年の夢と、未だ消えぬ故郷への複雑な想いに、
やまぐちくんが声をかけてくれた。ありがとう。
箭内道彦
や内さん、俺達はマフラーは外さなきゃダメだよ。
とにかくそれを目標にしよう。
冬はよかったんだ。言い訳ができるから。
でも春になって、そしてもし夏にでもなったら どうしたって外さなきゃ
許してもらえないもんな。できるかなぁ俺達に。
マフラーを捨ててさ、
人様に首スジのうら寒いトコロをみてもらってさ、
歌うってできるかな。
とにかくだ。そこを目標にしましょうよ。
今は泣く時じゃないし、誰にも責められたくないもんね。
山口 隆
マフラーを外したことは、一度もなかったよ。
春も真夏も毎年ずっと、ぐるぐる巻きにしてた。
24時間365日。風呂に入るときも 誰と話すときも。
もし山口くんがその目標を言ってくれなかったら、
たぶん一生そのままだったかも知れない。
ぶ厚い派手なマフラー。
ありがとう。
まだ捨てれてないけどね。
箭内道彦
「207万人の天才。」の原点、「ままどおるズ」。
2009年10月18日、207万人のマフラーを外しに。
『風とロックFES 福島』
nagahama