サラリーマン合気道 第一章
ロックンロール食堂福冨です。
幻冬舎から出版されました箭内の著書「サラリーマン合気道」。
その第一章「発想の自然体を取り戻す九つのヒント」を読んで、
個人的に印象深かった箇所を二つご紹介させていただきます。
まず一つ目は『「企画倒れ」を愛する』。
その項目の中に書かれていた一文です。
『結局、ダメなもの、使えなかったものをいかに愛おしむかだと思います。そうする
ことで、いろんなことが面白くなっていく。』
誰でも失敗はしたくないし、誰かに否定もされたくない。
できることならダメなもの、使えなかったものはさっさと忘れてしまいたいと思う人は私だけじゃないんじゃないでしょうか。
でもそれを忘れるどころか「愛おしむ」ことを薦めています。
そもそも合気道というものは相手の力を利用して自分自身は無駄な
力を使わないで闘う武術。
ダメだったという負の力さえ正の力へ利用する。
しかもそこにはただ利用するだけでなく「愛おしむ」気持ちがある。
ダメだったことも面白くなることにつながって、どの力も無駄にならない。
力の循環。それも「愛」のある。
いいものが持つ力も、ダメなものが持つ力も次の自分の力に変えられる。
そう気づかされ、自分の肩の力が抜ける感覚をおぼえました。
二つ目は『わざと反対のことを言う』。
ここで書かれていた一文。
『反対のことを口に出すことで逆の価値観も俎上に載せられ、多くの人が「自分の問題」として考えることができるようになるのは、デザインでも同じです。』
私がなぜこの一文が印象に残ったかと言うと、
「合気道を越えた合気道」をそこに見た気がしたからです。
この箭内流合気道ではその力となる言葉をまず自分から発し、相手に利用させ、その力を利用するという三重構造になっているわけです。
またしても、そこには「力の循環」が。
そしてそれは相手にもいい影響を与えています。
みんなが成長していける力の循環、
そのヒントがサラリーマン合気道を形作る一つの部品なのではないかと。
長々と失礼いたしました。
fukutomi